概要
ヨーロッパの山岳地帯に棲むという、とても獰猛であるといわれる妖獣。
メデューサのような顔の、鳥の翼が生えたドラゴンといった姿をしている。
この妖獣に出会ってしまった動物や人間は、頭に生えた毒蛇の吐く毒煙で意識を奪われ、全身をズタズタに引き裂かれて殺されてしまう。
殺された者は野生の掟で食べられるわけでは無く、引きちぎられた首を尻尾で放り投げられて弄ばれるという、この背徳的な獣の快楽のために死体を汚されてしまうとされる。
その際に、この妖獣は裂けた口でゲランゲランと笑うと恐れられた。
実は・・・
このような日本語のダジャレのような名の妖獣の伝承がヨーロッパには伝わっているはずは無く、怪奇作家・佐藤有文著の『妖怪大全科』や『世界妖怪図鑑』などに掲載されたものである。
この妖獣の挿絵は、元々は宗教革命での憎しみを表した風刺画であった。
創作での扱い
「Vol.2 君想フ声」にカオティックPK・邪骨兄弟ゲランゴ(CV:岩田光央)が登場。
身体に奇妙なペイントをしたピエロのような笑い顔の斬刀士で、魔導師である兄イバクと連携する。
このキャラクターのネーミングの元ネタであると思われ、イバクの名も同書籍に登場する「鉄獣イバク」という幻獣から採られている。