概要
昭和時代に書かれた『世界妖怪図鑑』などで紹介された、アフリカ大陸のジャングル奥地にある沼地などの湿気があるところに棲むという幽鬼。
蠅や蚊、百足や蛆虫などの虫を好んで食べるために身体から強烈な悪臭を漂わせ、その臭いでさらにたくさんの虫を呼び寄せて食べるといわれている。
もし人間が出会ってしまうと、恐ろしい魔力で悪臭がする動物の姿に変えられてしまうために、どのような姿をしているのかは不明であるという。
そのため原住民は強烈な悪臭が漂ってくると、ゴモラーが近くにいると怯えはじめ、すぐさま逃げ出してしまうといわれる。
なおこの妖怪の伝承はナイジェリアのエイモス・チュツオーラ(A.テュテュオーラ)著のヨルバ人の伝承を元にした文学作品『My Life in the Bush of Ghosts』で1954年に紹介され、1962年に邦訳された『ジャングル放浪記―アフリカの幽鬼と幻想』(1990年に『ブッシュ・オブ・ゴースツ』として復刊)における「悪臭幽鬼」が初出であるといわれている。
創作での扱い
水木しげる作品
1985年に発売された『水木しげるの世界妖怪事典』に、歯の生えたルンバのような円盤状の姿という解釈で描かれた。
形の元ネタは古代アステカのとぐろを巻いたガラガラヘビの石像であるという。
妖魔夜行
人の想いが妖怪になるTRPG『ガープス妖魔夜行』では、複数の動物が融合した姿のアフリカの魔神としてデータ化されている。
明治モンスターカード
明治のチョコレート菓子についていた世界中のモンスターが描かれたおまけカードで、水木の描いた姿のような顔のホームレスという解釈。
女神転生シリーズ
『ラストバイブル』でゴモラ名義の魔獣として登場。翼のないドラゴンのような姿で、ゲームボーイカラー版では翼を持つ魚のような姿に変更になった。
関連タグ
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