概要
かつて山梨県上九一色村(現在の富士河口湖町)に存在したレジャー施設(遊園地)である。
特徴
『ガリバー旅行記』の主人公ガリバーとそれにまつわるおとぎの世界をテーマとし、園内には45mもの大きさのあるガリバー像や動物とふれあえる「ふれあい牧場」、北欧風の町並みを模したレストラン・ショッピング街などが設置されていた。
フランスで開発された最新鋭のコンピュータ技術を利用した劇場、ボブスレーコースといった当時他のテーマパークではみられなかった意欲的なアトラクションも存在した。
閉園
1997年に開園した富士ガリバー王国はわずか4年後の2001年に閉園した。
以下の要因が考えられている。
- 戦略ミス
経営母体の新潟中央銀行は、ロシア村、トルコ村と全てのテーマパーク投資に失敗し1999年に破産している。
- 交通アクセスが不便
当園があったのは標高1200mの高山帯。近くに鉄道はなく、自動車でもアクセスが悪かった。
- ライバル遊園地との競合
コンセプトは被っていなかったものの、より規模の大きい富士急ハイランドと競合状態をつくりだしてしまった。
- 風評被害
近くにオウム真理教のサティアンや樹海(自殺者が多発していた)があり、マイナスイメージが強い土地柄だった。特にオウムは、1995年に日本中を震撼させた地下鉄サリン事件を想起させるため負のイメージが強かった。そもそも、ガリバー王国自体が負のイメージからの脱却を狙って建設されている。
その後
廃墟になった当園はホラービデオのロケ地などとして使われたこともあった。
閉園後、さまざまな企業によって再開発されているがいずれも短期間で廃業している。