小木曽忠生
おぎそただお
東京中央銀行人事部次長で、ドラマ版では緋田康人が演じている。
大阪西支店長・浅野の人事部部長代理時代の部下。第2話で大和田の隣で歩いていたことから、大和田派だと思われる。
陰湿かつ粘着質な性格で、机を激しく叩きながら相手を叱責するパワーハラスメントの常習犯。3年前に秋葉原東口支店長の頃、部下だった近藤に融資ノルマ達成の圧力をかけて休職に追い込んでいる。
半沢直樹大阪編ではラスボスの浅野に次ぐ強敵で、必殺技の机バンバンとパワハラで、半沢の同期・近藤を病気にして出向させ、半沢を二度も追い込むが、裁量臨店(銀行の支店調査)で、不正な資料抜き取りが発覚し、逆に半沢に追い詰められ出向する。
ぶっちゃけラスボスの浅野より知名度高い。
プロフィール
出演作品 | 半沢直樹 |
---|---|
所属銀行 | 東京中央銀行 |
役職 | 人事部次長 |
出身銀行 | 産業中央銀行 |
特技 | 机バンバン |
嫌いなもの | 半沢 |
第一回戦
小木曽と半沢の最初の戦いは東京中央銀行本部での「聞き取り調査」
実態は調査とは名ばかりの茶番で、浅野の5億の融資事故の責任を半沢に押し付ける為に、無理やり半沢に非を認めさせるように仕組まれたものだった。
小木曽は融資部の定岡を手玉に取り、言いがかりとパワハラと机バンバンで半沢を追い詰める。
その際の
「君はろくに審査もしない物を上に上げたのかね、融資課長が聞いて呆れるよまったく!!」
という台詞は、この聞き取り調査のシーンを印象付ける名台詞である。
半沢に謝罪を強要し、遂に半沢に融資事故の責任を認めさせるが、半沢の「私一人に全責任を押し付けられることは、納得致しかねます」の一言から押し返され、粉飾を見破れなかったことの本部の審査部の責任まで追及される。定岡の「当行は現場主義だ。現場の判断が最も尊重される、つまりそれは、最終責任が現場に有ることを意味している!!」のファインプレーで巻き返すが、半沢に「だったらあんた達は何の為に居る?」の一言で論破される。
最終的には半沢に
「私は必ず5億を回収する!二度と邪魔しないで頂きたい!」
と念を押され、小木曽等人事部と融資部の完敗で「聞き取り調査」は終了する。
第二回戦
「聞き取り調査」で半沢に「二度と邪魔しないで頂きたい」と念を押された小木曽だが、どうしても半沢を出向させたい浅野との策略で、小木曽は、新たに融資部の灰田を懐柔させ、「裁量臨店」という形で半沢等が勤務する大阪西支店へ赴く。
この際、小木曽は半沢のペースを崩すために渡真利を連れてきていた。
どうしても半沢に粗を出させ、出向の正当な理由にしたい小木曽は、臨店開始前に検査役に提供される資料から重要書類を抜き取り、「物品管理能力の欠如」という理由で半沢を追い詰める。
しかし、資料抜き取りの瞬間を半沢の部下・中西に目撃されるという痛恨のミスを犯し、その時は人事部次長の権限を用いて脅し、口止めするが、口止めの内容を中西に録音されてしまう。
また、裁量臨店最終日の会議で、小木曽が抜き取った資料を探す半沢に対して、机を叩きつけながら小木曽が言い放った
「さっさとしたまえ、時間の無駄だ!!」
という言葉は、後述の台詞と並んで小木曽を代表する台詞となっている。灰田も半沢に資料を投げつけ「ふざけるな!」と叱責するなど定岡以上に奮戦するが、半沢が、「誰かが資料を抜き取った可能性がある」と臨店最終日に検査役に申しつけ、検査役の持ち物チェックが半沢によって執り行われることとなってしまう。無論小木曽と灰田は抗議するが、半沢の同期である検査役の渡真利が持ち物チェックに応じると、他の検査役達も賛同し始め、結局小木曽と灰田も持ち物チェックに応じる他なくなる。
結果、灰田の鞄からはエロ本が見つかり、小木曽の鞄からは遂に不正に抜き取った資料が発見され形勢は逆転する。
その際小木曽は、机をバンバンしながら「下手な小細工はやめてくれよ、誰だ?私の鞄に(資料を)入れたのは?(行員を指して)お前か?お前か?(中略)お前らグルになって俺を嵌めようとしてんだろ!!どうしても私のせいにしたいなら、証拠を見せろよ、証拠を!!」と抵抗し、半沢に「今更そんな言い分が通用するとは思うなよ」と咎められるが、「証拠を見せろって言ってんだ!証拠を!」と粘り強く抵抗する。しかし、口止めさせた半沢の部下・中西英治が証言し、絶体絶命と思われたが、ここで小木曽を代表する名台詞が登場する。
「私は何も知らんよ、それは作り話だろ?空想だ!そんな発言は証拠にはならないぞ!だからさっきから言ってんだろ!!誰もが納得する証拠を見せろよ!証拠を!!」(文節ごとに机を強打しながら)
この一世一代の大演説で半沢達も検査役も浅野支店長も黙り込むが、ただ一人中西が口止めの音声を再生し、小木曽は撃沈。東京中央銀行系列企業に出向、事実上の左遷である。
定岡崇之/小須田康人
東京中央銀行本部 審査部調査グループの審査役。
旧S行出身。かつてある支店に勤務していた際、当時融資課長だった浅野の部下だった。小木曽と共に半沢を5億の融資事故の件で責め立てるも、ことごとく論破され悔しがる。
原作では東京大学卒で、半沢たちと同期入行。
灰田雅樹/加藤虎ノ介
東京中央銀行本部 融資部審査グループの調査役。
恐らく旧S出身で、小木曽の腰巾着。半沢を出向させるために浅野・小木曽が仕掛けた裁量臨店において検査役を務め、小木曽と共に半沢ら大阪西支店融資課メンバーを徹底的に糾弾する。
しかし、その異常さに気付いた半沢らが持ち物検査を行った際にカバンから風俗情報誌が見つかる。さらには小木曽の不正が発覚したことで立場を失い、半沢にこれまでの非礼を謝罪するよう迫られ、渋々謝罪する。
また検査役は小木曽を含めると、融資部の加納正明(演-西沢仁太)・寺内健太郎(演-松永博史)、そして半沢のペースを崩すために連れてこられた渡真利の5人であり、加納、寺内の2人も灰田ほどではないが、小木曽の意に沿う立場の人物である。
原作にも登場はするも、原作での出番は裁量臨店の際のみで、原作で近藤を休職に追い込んだ当時の支店長は業務統括部長代理の木村という人物。
この木村という人物、実は半沢の実家である「半沢樹脂工業」への融資の打ち切りを行い、半沢家を危機に陥れた男でもある。
「アルルカンと道化師」にも小木曽は登場、半沢を攻め立てるも割りと余裕で反撃される(しかも仲間ごと〆られる)というある意味らしい出番であった