概要
江戸川乱歩の子供向け探偵小説シリーズに登場する団体。シリーズ自体も同団体の名前で呼ばれる。
「少年倶楽部」1936年新年特大号から連載されていたシリーズ第一作『怪人二十面相』で同11月号に結成の様子が描かれ、翌年第二作『少年探偵団』で正式に発足。その後、1962年のシリーズ最終作(リライト除く)『超人ニコラ』まで活躍することになる。
名探偵・明智小五郎の助手である小林芳雄(小林少年)を団長とし、一般の少年たち数十人程度で組織されている。また、浮浪児による「チンピラ別働隊」も存在し、夜間活動や危険な作業を担当している。
主なメンバー
シリーズを通して登場するメンバーは少なく、ほぼ小林少年のみである。
- 小林芳雄
明智小五郎の助手であり、少年探偵団の団長。初期の頃の容姿は「りんごのようにつやつやしたほおの、目の大きい、十二、三歳の少年」。乱歩の一般向け小説に以前から登場していた。拳銃を撃てるし自動車も運転する。変装が得意で少年の浮浪者に扮したりマユミさんや依頼者の娘の身代わりなど女装したりする。乱歩先生の趣味なのか女装シーンや小林くんのピンチは異常にノリノリの文体で濃密に描かれる。
- 羽柴壮二
資産家・羽柴壮太郎の次男で、シリーズ第一作「怪人二十面相」において少年探偵団の結成を提案したのだが、シリーズを通しての登場機会は少なかった。
- 井上一郎
元ボクサーの父親からボクシングを習っている活発な少年。のろちゃんと共に各話の序盤に登場したりする事が多い。
- 野呂一平
のろまな「のろちゃん」。若干臆病で茶目っ気がある性格のマスコット的存在。
- 花崎マユミ
女性隊員。活躍の描写が少ないことから、小林少年の女装説などもある。明智の妻である文代の姉妹の娘だったり、二十面相に関する事件を担当した検事の娘だったり、年齢も高校を卒業して弟子入りしたり、現役高校生だったりと設定が一定しない。
- ポケット小僧
少年探偵団員は日中は学校があるため、日中に活動するために浮浪児により結成された『チンピラ別働隊』に所属。小柄な体を活かした潜入捜査などで、団員の中でも活躍の回数が多い。実際に巨漢のコートのポケットに入ったこともある。
舞台化
- ネルケプランニングによる舞台化2011:←公式HP下方に配信あり
関連タグ
少年探偵団(名探偵コナン):『名探偵コナン』に登場する団体のタグ。
乱歩奇譚:乱歩作品を題材にしたアニメで、小林芳雄、羽柴壮二が名前の元ネタと思われるコバヤシ、ハシバが登場する。
TRICKSTER:少年探偵団シリーズを題材にしたアニメで、それぞれ小林芳雄、花崎マユミ、井上一郎、野呂一平が元ネタと思われる小林芳雄、花崎健介、井上了、野呂誠が登場する。