山吹乙女
やまぶきおとめ
鯉伴の前妻。見目麗しく、黒く長い髪を持つ女性の妖怪。生前は武家の生まれで、古歌や古文の教養がありながら若くして死んだ娘の幽霊。死後にかつての名前も失っており、「山吹乙女」という名は、彼女が暮らしていた化物屋敷の裏手に咲いていた山吹の美しさに準えて鯉伴が与えたもの。 江戸初期(珱姫の存命中)に鯉伴と結ばれ、奴良組の繁栄を更に後押しした。しかし50年以上経っても子を成せず(当時、羽衣狐の呪いはまだ認知されていなかった)、それを自分のせいと思い込み、居た堪れなくなった彼女は山吹の一枝と古歌を残して姿を消した。
普段は人間社会に溶け込み清十字怪奇探偵団の先祖と思わしき子供たちに勉強を教えていた。
その後、枯れるように消滅したが、鯉伴暗殺を目論んでいた晴明の反魂の術により、羽衣狐の九番目の依代として幼な子の姿で現代に復活。山ン本五郎左衛門の術により「鯉伴の娘」という偽の記憶を吹き込まれ、京都の街で偶然出会った鯉伴を「お父様」と呼ぶ。
突如かつての前妻とよく似た少女に父呼ばわりされ戸惑う鯉伴だったが、彼はそのまま少女がリクオの遊び相手になるのを静かに見守っていた。やがて山吹の咲き誇る場所を見つけた少女は花を摘み出し、鯉伴は追憶する。乙女との子が産まれていたなら、きっと彼女のような子だったのだろうか————。昔乙女が去り際に残した古歌を、思わず鯉伴が口ずさんだ直後、少女の山吹の花束が魔王の小槌と化し、 刃が鯉伴を貫いた。そのまま鯉伴は頽れ絶命する。
その古歌が前世の記憶の鍵となっていたため、乙女はかつての記憶を取り戻す。そして取り返しのつかない過ちを知ると同時に、自らが愛した人を殺した絶望の念により、羽衣狐にその体を乗っ取られた。
羽衣狐が完全に消滅した後、リクオを晴明の一太刀から身を挺して守り、最期は、かつて自分が成せなかった子の面影を感じたリクオに看取られながら、静かに眼を閉じた。その後彼女の遺体はリクオの意志により、狂骨ら京妖怪の残党に預けられた。
その後、羽衣狐の魂と融合する形で、半妖の里で復活。晴明戦後はリクオの回復を見届けて、鯉伴と共に黄泉路を歩いて行った。
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