受け技の最高峰にして、あらゆる受け技の要素が含まれる。愚地独歩が得意とする。
実際の「回し受け」は、「円の動き」という空手などの打撃格闘技では防御の基礎中の基礎である技術を極限まで高めたものであり、あらゆる受け技の要素が入っているのではなく“あらゆる受け技の基礎”と言った方が誤解なく伝わる。
正直なところ、空手を始めれば誰でもできるようになる技であるが、同じく基礎的な技である正拳突きを、予告して放ってもバキ(連載初期)が避けられないレベルまで練り上げる独歩がもちいる回し受けは、もはや一般に知られるそれとは完全に別物――廻し受けという、似て非なる技へと化けている。そういう意味ではまさに武神・独歩ならではの戦法とも言え、強者は技に頼らないという風格を見せつける技であるのだ。
どれくらい別物かというと、独歩の廻し受けは、火炎放射の炎を吹き飛ばす。
本人曰く「矢でも鉄砲でも火炎放射器でも持ってこいやァ・・・」。
最凶死刑囚ドリアンとの戦いで見られたこの一幕が際立って有名だが、作中ではほかにも天内悠やドイルなどを相手に披露しており、シリーズ序盤で一度範馬勇次郎の猛攻の前に破られたのを除けばその防御率は100%。まさに鉄壁である。
もちろん、実際は拳や前蹴りを打ち払うための技術なので、弓矢、鉄砲、液体、炎、飛礫、アラミド繊維、かめはめ波などを受けるための技術ではないので、良い子は真似しないように(空手や格闘の範疇でなら是非真似してください)。