概要は大事と存じます
御子ズとは、フロムソフトウェアのゲームSEKIROに登場する「竜胤の御子である九郎」と「変若の御子」の尊きカップリングタグである。
公式における二人の関係は、本物と模造品である。
すなわち、異端の能力たる竜胤の力を持つ九郎と、その竜胤の力を人工的に生み出そうとした結果生まれた変若の御子という生まれである。このため二人は、葦名や金剛山において、政治的争いや探究の道具として生きてきた経緯がある。
この本家本元と贋作という奇妙な関係と、人間の傲慢さによって生み出された哀れな存在というバックストーリーに加え、下記のような心温まる交流などから、このカップリングを意識した人も少なくはないだろう。
この二人の間には多少の年齢差があるようで、年齢差による素敵な関係だけではなく、姉と弟のような関係とも解釈することができよう。
そんな二人は物語が進むにつれて、主人公こと狼さんを通して徐々に交流を深めることになる。
お二人の変革にございます…
当初、お互いの存在を認識してはいなかったようなものの、プレイヤーこと狼が奥の院に到達したことで、双方の存在が認知されることとなる。
かたや、人々を歪める竜胤の呪いを断ち切るため。かたや兄妹たちを葬った変若の水に決着をつけるため、双方の利害が合致したことによって、不死断ちのために協調し合うようになる。
こうして双方が合流したのち、柿を渡すことによって変若の御子から「お米」がもらえるイベントがある。このお米は回復アイテムとして機能するが、一方でイベントを進めて九郎に渡すと、特製のおはぎを拵えてもらうことができる。
この時の狼と九郎の会話は必聴である(・・・まともな食べ物食ったことなかったんだろうか?)。
そして、下記でも述べるように、このクエストはルートによっては、エンディングへの重要なターニングポイントともなる。
「九郎様…とても良い響き…」
「いつか、お会いしたいものですね」
ネタバレ注意! 竜の帰郷エンド
なんと、竜の帰郷エンディングでは、九郎と変若の御子が文字通り一体となる。
これは上記の柿イベントなどを進めることによって、竜胤の力を元の場所に戻すためのエンディング「竜の帰郷」エンディングを進めることができる。
すなわち、変若の御子を「揺かご」にし、竜胤の御子を体内(変若の御子は心に留まるとも言っている)に宿すことで、その土地に縛られずに移動することを可能とし、遠く西の国へと竜胤の力を返す、永い旅に出ることになる。
プレイヤーの中には、まさかこの二人が合体することになろうとは、夢にも思わなかっただろう。
ちなみに、このエンディングにおいて、九郎と変若の御子は初めて顔を合わせることになる。
最もこのルートの九郎は眠ってしまっているほか、変若の御子も目が見えなくなってしまう弊害もある。やはりフロムらしい、トゥルーエンド的な立ち位置でもある。
こうして、二人、もとい三人は、西の国へと永い永い旅に出ることになる。彼らがどうなったかは、我々の考察あるいは創作、そして続編の如何にかかっているといえよう。