押し紙
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おしがみ
押し紙とは、新聞を実際には配っていないのに印刷し、配ったことにすること。
新聞社は新聞の発行部数に比例して広告の費用を計算しており、実際のところ新聞の購入代金よりもこの広告費こそが新聞の事業に必要な基となる資金となっている。
すなわち新聞を発行すれば発行するだけ利益が増加することになる。そのため、配達も店頭での販売もされないし、見本用や汚損やなどの予備としても多すぎる必要以上の量を印刷だけして部数を上げている。この行為により請求できる広告費も水増しできるため、その分利益を得ることができるというわけなのである。
これは新聞によくみられるが、雑誌でも同様のことが行われることがある。ただし雑誌の場合返本率という数値が存在し、基本的に取次を介した間接販売であるため、新聞のような露骨な行為はできない。
沖縄の二大紙( 琉球新報・沖縄タイムス )に関して、経済評論家・作家として知られる渡邊哲也氏によると、2社を合わせた公称部数が沖縄県の世帯数を超えているという(沖縄の世帯数が57万世帯、二つの新聞の実販売数と思われる数字がそれぞれ16万部程度とされ、各種事情により両方配達を受けることもありうるとも言われるが)。
また、大手5社もこの手法に手を染めており、それぞれの発行部数のうち2割以上はこれである、といわれているが、詳細な統計が取られていないため、正確な押し紙となる部数、あるいは販売実数等は不明である。また地域差も存在し、甚だしい場合販売店におろされる新聞のうち5割以上がこれである、という場合もあるといわれる。
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