「貴様らは天界を敵に廻したのだぞ」
CV:山路和弘(TVアニメ幻想魔伝)→東地宏樹(ドラマCD・OVA・TVアニメRELOAD BLAST)
概要
西海竜王の名を持つ天界西方軍の総責任者で、捲簾、天蓬の上官。闘神一族出のエリート軍人。
金蝉、悟空、捲簾、天蓬が謀反を起こし、逃走する際に人質にとられ、一時的に共に行動する。後に4人と別れ天界軍に保護されるが、李塔天の命令により“ナタク”の飼育室で捲簾と再び接触。そこで李塔天の行いを知るも、軍人としての使命と自分へのけじめをつけるべく、捲簾に降伏を命じるが、彼が応じなかったために一戦を交える。
激闘の末力尽きた捲簾にとどめをさそうとしたが、直後にナタクに背後から襲われ片目を失う。捲簾が最後の力を振り絞って庇い飼育室を抜け出すも、落下の衝撃で下半身と頸椎を損傷、内臓破裂を伴った。
しかし奇跡的に一命を取り留め、天界上層部に李塔天の目論見と所業を告発。その後は怪我の後遺症に耐えながら、悟空たちの軌跡を綴った。
中盤以降は、主に彼の視点から物語が展開する。
人物・対人関係
人型ながらも銀髪、赤眼、白い鱗肌、妖怪のような鋭い耳、角と人間と見た目が変わらない者が多い、同じ天界人とはかけ離れた容姿を持つ。また正面から見ると分からないが長髪で、普段は三つ編みでひとまとめにしている。
基本無表情で、軍人らしく規律に厳しい。余分なものは切り捨てる几帳面な性格。捲簾曰く「カタブツ」。彼のボケにも無反応。
だが自身と居住区の住民を人質にして棟に立てこもり、「まるでテロリスト」と呑気に笑いあっていた捲簾、天蓬に「笑い事ではないわ!」と怒り気味にツッコんでいる。状況が状況なだけにツッコまずにはいられなかったのだろう。
心中お察しします。
性格が正反対である捲簾とはウマが合わず、「馬鹿な男」と評していたが、彼が懲罰房へ連れて行かれた後には自らそこに出向き手錠の鍵を牢屋越しから渡したり、飼育室でとどめをさす直前に苦い表情を浮かべるなど、根っから嫌ってはいない。彼が命からがら自分を救いナタクに追い込まれた時には共に来るように叫んでおり、本心は命だけでも助けたかったことが窺える。
天蓬に関しては「非常に優秀な軍人」と評価しており、西方軍に転任してきた捲簾に「彼(天蓬)の経歴を汚さぬよう努めること」と忠告している。
差異はあるもののそれなりに部下思いな上司である。
ちなみに既婚者かどうかは不明だが、作者曰く「形だけの妻はいるかもしれない」とのこと。
実はお酒にかなり強い。
敖潤=ジープの前世?
金蝉、捲簾、天蓬がそれぞれ『最遊記』の主要人物の前世と描写されている中、彼のみジープの前世であるとはっきりした描写や明言がされていない(さらに読者の「ジープは敖潤の生まれ変わりですか?」という質問に、作者は「そうかもしれないです」と濁した回答をしている)。
ただし主要人物の4人を演じる声優陣は、インタビューで「敖潤=ジープの前世」と受け取れる発言をしている。また、ドラマCD「桜がみる夢」で前世と今世の性格が入れ替わっている中、ジープが敖潤のような性格になっていることが仄めかされていた。
もっとも、ジープと彼は容姿に共通点が多いため前世だと思われるが…?
関連タグ
白竜(最遊記)(生まれ変わり?)
竜堂終:別作品の「敖潤」