概要
バベル裁判所に登場する持病による大事故を起こし女性2人を撥ねて死亡させてしまった大企業の相談役。
代理人弁護士?と謝罪をしに来たが胸ぐらを捕まれた。その後に任意捜査が進んだ。起訴されたか否かは不明だが起訴されていれば検察側は禁錮3年を求刑したであろう。
モデル
2018年2月18日に発生した東京都港区で発生した事故当時78歳男性である可能性が高い。本作の斎藤とは異なり、持病は一切無かった。78歳男性は1989年に東京地検特捜部長に就任し光進事件を摘発,1993年には東京地検次席検事に就任しゼネコン汚職事件の指揮をし,1997年には東京地検検事正に就任し大蔵省接待汚職事件の捜査の指揮を取り、検察序列第6位の福岡高検検事長,検察序列第5位の名古屋高検検事長に就任し2001年に検事退官をし弁護士に転身した。(2023年5月15日に最高裁が上告棄却し、有罪判決が確定することにより弁護士資格剥奪)
しかし、文春オンラインや日刊ゲンダイ等の記述によれば、降車時にいきなりクリープ現象で発進し、その数秒後に時速121kmまで速度が出て、その間、右足はドアに挟まれていて左足でアクセルを踏むことは不可能な状態であると実況見分等で証明されているのに裁判所は有罪にしたことにより、トヨタに5000万円の賠償を求める提訴をした。
モデルの事故概要
2018年2月18日に事故当時78歳男性は、ゴルフに行くために知人を乗せるために東京都渋谷区の路上にトヨタ自動車のレクサス・LSを停車させた。車両はパーキングがかかった。その後に知人がやってきて78歳男性はトランクにゴルフバッグを積む手伝いをするためにシートベルトを外してドアを開けて降りようとしたら発進し暴走距離は320mで最高時速は121㎞だった。
モデルの事故の罪名
過失運転致死:7年以下の懲役,禁錮又は100万円以下の罰金
道交法違反(過失建造物損壊罪):6月以下の禁錮又は10万円以下の罰金
モデルの裁判の争点と主張
裁判の争点は78歳男性が事故当時、右足がドアに挟まれた状態で左足でアクセルペダルを踏みことは現実的に可能だったか?である。
双方の主張
降りようとした際に誤って左足アクセルを踏んだ。
事故車両の記録データにアクセルを踏み込んだ記録がある。
ブレーキ部品が焼けた痕が残っていてブレーキがかかった状態で暴走した痕跡がある。
事故当時、降車する態勢であった故にアクセルペダルを踏み込む状態では無い。
疾走当時は右足がドアに挟まれていた状態であった故、物理的に左足でアクセルを踏み込むことは不可能。
実況見分で右足がドアに挟まれた状態では左足はアクセルペダルに届く状態で無かったと証明されている。
裁判過程
2020年2月17日初公判:人定質問,罪状認否,冒頭陳述
2020年2月18日第2回公判:検察側の証人尋問
この日は検察側の証人として警視庁交通捜査課警部補Aが出廷した。この日、左足がアクセルに届いたか届いていないかの攻防が続き、東京地検担当検事は異議ありと唱えるほどの事態が起きた、証人は、本件事故車は機械的,電子的不具合が発生した場合は減速する設計になっているという鑑定書を作成している。
2020年月日不明第3回公判:検察側の証人尋問
この日は検察側の証人としてトヨタ自動車技術職員Bが出廷した。
2020年6月30日第4回公判:弁護側の証人尋問
この日は弁護側の証人として国土交通省でリコール技術検証官を担当をした技術コンサルタントCが出廷した。証人は、事故車両はブレーキが解除されて暴走したと証言している。
2020年7月16日第5回公判:被告人質問
弁護側と検察側の質問が行われた。
2020年10月2日第6回公判:被害者側の意見陳述と論告求刑
事故の被害者D,Eが出廷し意見陳述をした。
被害者D「被告から謝罪の言葉を聞きたかったが、胸が抉られる思いだった。2度と傷つけないでほしい」
被害者E「自分のことしか考えていない。執行猶予ではダメ」と陳述した。
検察側は論告求刑で禁錮3年を求刑した。
2020年11月26日第7回公判:最終弁論と最終意見陳述
弁護側は無罪を主張し、事故当時78歳男性は「コンピュータは絶対ではない」と述べた。
2021年2月15日第8回公判:判決
東京地裁は禁錮3年執行猶予5年の有罪判決を言い渡し弁護側は控訴した。
2021年月日不明:1審判決後
その後、検察側が主張している降車時に誤って踏み込んだとされている左足が事故車が発進した際に外に出ている+急発進時に7cm前輪が浮いたとされるノーズアップ現象についても2cm程度しかアップしていないという新証拠が出てきた。
2021年12月10日:1審判決から約10ヵ月後
東京高検は警視庁に新証拠の裏付けをする意見書を求めた。
2022年7月19日:1審判決から約1年5ヵ月後
弁護側は警視庁が作成した反論意見書についての裏付けをする追加意見書を提出した。
2022年10月26日:控訴審初公判
東京高裁第3刑事部は初公判を開き、弁護側の控訴趣意書と検察側の答弁書を陳述。即日結審。
2022年12月14日:控訴審判決
控訴棄却,禁錮3年執行猶予5年が言い渡され弁護側上告。
2023年3月22日:控訴審判決から約3ヶ月後
上告趣意書を提出
2023年5月15日:控訴審判決から約5か月後
最高裁が上告棄却、禁錮3年執行猶予5年の有罪判決確定
2023年7月28日:有罪確定から約2ヵ月後
トヨタに5000万円を求める損害賠償を求める提訴を行う。
2023年9月21日:有罪確定から約4ヶ月後
第1回口頭弁論実施
2023年11月22日:有罪確定から約6ヶ月後
準備書面でトヨタ側が「欠陥があったとは認められない」と主張。
モデルとした事故の新証拠の鑑定人F氏の話
新証拠の鑑定人F氏は、マルチメディアの画像処理専門家である。控訴審判決について、次のように声明を出している。
「東京高裁は刑事訴訟法392条に反している。まさに職務怠慢。最高裁は、しっかりと審査するべきだ。」
モデルとした事故の1審裁判官Gが男性運転手に諭したこと
「被害者と遺族との向き合い方を今一度考えてもらいたい。」
その他
上記の記述内容は、文春オンライン,日刊ゲンダイ等の記事に載っている。