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日産・ルネッサ(R'NESSA)

にっさんるねっさ

日産自動車で生産されていたステーションワゴンである。

ルネッサ(R'NESSA)

日産ではマルチ アメニティー ビークル(MAV) と呼んでいた。コンセプトは「人間中心」、キャッチフレーズは「パッケージ ルネッサンス 、車輪の上の自由空間。」であった。車名もルネッサンスに掛けたもの。
日産はステーションワゴンとして分類しているが、各種メディアからはミニバンSUVハッチバックトールワゴンに分類されることもある。
フロントとリアドアの後ろの両サイドにはルネッサの「R」をモチーフにしたエンブレムが装着されている。また、フロントグリルはダイアゴナルメッシュタイプで、ファミリー向けながらかなりアグレッシブな顔つきとなっている。
もともと米国カリフォルニア州向けの電気自動車である、アルトラEV (Altra EV)の副産物ともいえるクルマで、2800mmにも及ぶ長大なホイールベースや、二重構造の高床なども、全て電池の搭載を考慮したものである。ちなみにこのホイールベース値は日産・セドリックなどと同じ数値である。
二重底かつ高床方式のため室内床面は非常に高く、室内高は不足気味で、寝かされた、足を投げ出す着座姿勢とすることで居住空間を捻出しており、乗降性は決して良いとはいえない。また、後席には57cmものロングスライドが与えられており、前席とのヒップポイント間寸法は最大で1mを超える。この前後長を生かし、一部グレードの前席は回転対座式となっており、「リムジンシート」と評されていた。事実、その突出した居住空間に目をつけた東京都内の複数のタクシー業者がタクシーとして採用していたほどである。
アルトラEVと、1998年に日本国内で販売されたルネッサEV(EVN30型)では、床下に12個のソニー製リチウムイオン電池を格納する。一回の充電時間は約5時間で、航続距離は10・15モードで230km、充放電サイクルは1000回以上、重量は360kgとなっている。モーターはネオジム磁石を用いた62kWの同期モーターとされ、小型で許容回転数を16000rpmと高めることで効率を改善している。充電方法は、北米のインフラに合わせたインダクティブ式を採用している。
発売当初は月に6,500台の販売目標を設定していたが、当初から月平均1,000台強と販売は低迷し、また、1999年の時点では月数百台ペースに落ち込み、2000年以降それが深刻化しており、末期には月数十台ペースまでに落ち込んでいた。

歴史

1997年10月22日 - 第32回東京モーターショー開幕(一般公開は25日から)。日産自動車は「“パッケージ・ルネッサンス”~車輪の上の自由空間~」をコンセプトに開発したM.A.V(マルチ・アメニティ・ビークル)「ルネッサ」を発表。同日より全国一斉発売。専用外観を持つオーテックジャパン架装のAXISも同時発表。月販目標は6,500台。取り扱いは日産店とサニー店。発表展示会は25・26日に行われた。ターゲットは家族の居る30代から40代のユーザー。
全てのグレードが直列4気筒DOHCガソリンエンジンを横置き搭載する。2.0リッターSR20DE型、2.0リッターターボ付SR20DET型、および2.4リッターKA24DE型の三種。重量区分はエンジン毎に異なっており、2.0リッターSR20DE型のみ1.5t以内に収まっているが、他は1.5tを超えているため、重量税はかなりの差がある。
全長は4,680mmで5ナンバーサイズにかろうじて収まっているが、全幅が1,765mmとワイドなため、3ナンバー登録となる。アクシスは全幅は標準仕様と同一だが、全長が4,700mmを超えているため(4,740mm)、完全な3ナンバーサイズとなる。
グレードは上からGTターボ(スポーツタイプ)、X(ラグジュアリータイプ)、G(スタンダードタイプ)、B(ベーシックタイプ)。Bグレードのみエアコンが標準装備されず、ほかはオートエアコンが標準装備されていた。
サスペンションはフロントがマクファーソン・ストラット、リアはセフィーロ、プレサージュなどと同じマルチリンクビーム式。
前述の通り、分類はステーションワゴン・ミニバン・SUV・ハッチバック・トールワゴンとまちまちであり、それらのクロスオーバー的な車と見なす者も居る。ポジションとしてはステーションワゴンとして考えればアベニールとセフィーロワゴンの中間、ミニバンとして考えればセレナやラルゴとほぼ同じポジション、SUVとして考えればラシーンとテラノの中間。
1997年11月17日 - 第18回('97-'98)日本カー・オブ・ザ・イヤーが決定、ルネッサも選出される。
1998年5月11日 - 特別仕様車「ブラック リミテッド」を発売。「G」をベースに、スーパーブラックの専用色、GTターボと同意匠のエアロパーツ、15インチアルミホイールなどの専用装備を施した。価格はベース車より5万円アップの、2WDが214万8千円、4WDが236万8千円となる(共に東京地区)。
1998年5月13日 - ルネッサEVを発表。3年リースで月額約27万円。
1998年9月24日 - 日産、アルトラEVで「ミシュラン・ビバンダム・チャレンジ」参戦を発表。ドライバーはステファン・ペテランセル。現地時間24日に仏クレルモンフェランをスタート、27日朝にパリのコンコルド広場でゴールとなる、全行程450kmのラリー。電気自動車部門でアルトラEVは、走行距離、加速、居住性の3項目で1位を獲得。
1998年11月24日 - ハイパーCVTを搭載した特別仕様車「Xリミテッド」「Gリミテッド」追加。フロントエアロバンパー、バンパー組込みフォグランプ、サイドシルプロテクター、4本スポークステアリング(抗菌仕様、スポーツタイプ)などに加え、クロームカラーコートの15インチアルミホイールを装備し、さらにスポーティなスタイリングとした。1998年12月29日 - 米ロサンゼルスオートショー開幕(一般公開は翌1月2日から)。日産はルネッサEVの輸出仕様、「アルトラEV」を発表。
1999年5月13日 - 日産、ルネッサEVをベースにメタノール改質式の燃料電池車「ルネッサFCV」を開発、走行実験を開始したと発表。国内メーカーでは1996年のトヨタ・RAV4、1997年のマツダ・デミオFCEVに次いで3番目。またメタノールを燃料とするFCVとしては、1997年のダイムラークライスラーECAR3に次いで世界で2番目である。メタノール改質機は三菱化工機との共同開発。フューエルセルはカナダのバラード・パワー・システムズ製で、最高速度100km/h、走行距離300km。車両総重量はノーマル車に比べ+500kgの約2t、燃費効率はガソリン車の約80%。
2000年1月 - マイナーチェンジ。内外装の意匠変更のほか、SR20DE型エンジン搭載モデルのトランスミッションがCVTとなった。同時にAXISも一部改良され、アルミホイールのデザインがプレサージュAXISに採用されていたものと同様になる。
2001年7月 - 販売不振のため生産終了。総販売台数は約4万台。

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