概要
第10巻「空中ケンパ」で登場した出席者側の生存者。IQ150を超える天才少年で「神に最も近い男」としてテレビで取り上げられている。
性格は、何事も合理的かつ冷徹に思考するリアリスト。つねに自分以外の人間を「馬鹿」と切り捨て蔑んでおり、ゲームクリアのためなら他人の命も平気で危険に晒すなど冷酷さが目立つ。
幼少期からその優れた才覚を発揮して、周囲の大人からまつりあげられていた。当初は褒められることを純粋に喜んでいたが、所詮それは周囲の無能な大人による一方的な期待であり、頭の良い自分は他人の思考性格全てを見透かし手駒に出来るが、結局自分の内心なんて誰も分かりやしないと屈折した感情を抱くようになる。
「空中ケンパ」では、自分のゴールより他人の救助を優先させた明石を見て、「今まで自分が出逢ったことの無いタイプの馬鹿」である彼に興味を持ち、仲間のために自分を犠牲にすることも厭わないその思考の本質を知るために行動を共にする。一度踏むと消滅していく空中の足場を利用した計略で明石を陥れ、一度は思い通りに追い詰められた明石に幻滅するが、その計画を逆手に取った明石が敢えて佑が残していた攻略の鍵を潰し、自分が助かる可能性を放棄してまでなお仲間を助けようとしたことで、今までつねに計算ずくで冷静さを保ってきた自信の感情が乱されてることを実感し、最後には自分の裏切りによって絶体絶命に陥っていた仲間を生還させる。
その後、明石によって潰された攻略の鍵を探すが、見付かった物が佑にしか発動させられない物であったため、先着を明石に譲り、彼をクリアさせた時点でタイムオーバーとなる。
最後は自分に人間らしさを取り戻させてくれた明石に感謝し満足げな表情を浮かべながら空中に散っていった。