CV:井口裕香
概要
高校2年生。
幼い頃から穂村すず子とは唯一無二の親友同士であり、愛称は「ちーちゃん」。
成績優秀で運動神経抜群だった為に彼女から向けられる憧れを誇らしく思っていた。
以前は池袋の一軒家に住んでいたが、父が役員を務める会社が倒産し生活が一変。
現在は父の新たな勤め先が用意した古びた社宅マンションに家族で住み、ハンバーガーショップでアルバイトをしながら学費と生活費を助け、深夜遅くまで勉学に励み、私立の進学校に通っている。
すず子が引っ越してもしばらくは文通していたが、現在は連絡が取れなくなり疎遠。
授業料を免除する特別推薦を狙っているので学業成績を落とす訳にもいかず、上位成績の維持とアルバイトの両立をしている状態だったが、それに上乗せする形でセレクターバトルへ強制参加させられる羽目に陥ってしまったことから全てが狂いだしてしまう。
使用デッキは『グリーンベルセルク』、パートナー(分身)となるルリグはメル。
ゲーム開始時の所持コインは3枚。
人物像
非常に真面目で努力家。
生活苦で進路が危うくなっても決して諦めず、自分で何とか道を切り開こうとする。
清廉潔白を旨として、対戦相手の精神を操るコイン技『ベルセルク』の使用を「正々堂々と実力で勝ちたい」と言って頑なに拒むなど、一度決めたことは譲らず、常に正しくあろうとする頑固な一面を持つ。
ただし、これらはすず子にとっての理想像であろうとする気負いから形成されている部分があり…。
転落人生の果てに
メルから説明を受けてもセレクターバトルを「たかがゲーム」と評して深刻に考えておらず、早く降りる為に対戦相手を求めていくが、初めて戦った水嶋清衣には敢えなく敗れ、続いて挑戦してきた雪野かがりにも負けていよいよ後がなくなってしまう。
だが、それだけでは終わらなかった…。
アルバイトやWIXOSSの研究にのめり込んだ結果成績は急降下し推薦取り消しの危機に陥り、さらに追い打ちをかけるようにセレクター探しに奔走していることを学校に「夜遊び」として密告され、精神的に追い詰められていた彼女は密告者と疑わしき友人に掴みかかるという問題を起こしてしまう(厳密には友人たちが密告したという確証はなく、劇中でも密告者は不明)。
正しくあろうという性格から折れることができなかった為に推薦は取り消され、何者かが学校で問題を起こした内容を知らせた為にアルバイトすらも即日クビになり、おまけに父親の失職までもが降りかかって住んでいる社宅さえも追い出されることに。
理不尽なまでに相次ぐ災難で瞬く間に必死に築き上げてきた全てを失い、衣食住すらままならず、完全に人生の崖っぷちに追い込まれてしまった彼女を待っていたのは、消えていくすず子の記憶と小柴莉緒とのバトルだった。
その背水の陣となる一戦でも劣勢に立たされ、唯一残された『自分という存在』さえも失いかけてしまった時、彼女は遂に『すず子が憧れる優等生』の仮面を剥ぎ棄てる…。
嫌だ…
嫌だ、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ!
私は…
負 け な い
まるで勝利をリスペクトするかの如く、それまで絶対に使わないと自分に言い聞かせていたコイン技『ベルセルク』を発動させた彼女は莉緒に圧勝。
泣き叫んで走り去る莉緒を他所に、メルに称賛されるまですず子を忘れていた彼女は一筋の涙と共に呟く。
私…誰の為に頑張ってるの?
すずって…本当に必要?
余談
品行方正な苦学生がたった1話で人生のどん底に突き落とされ、闇に堕ちていく様は「実にWIXOSSらしい」と評された。
タガが外れる場面がグォレンダァ!の人を彷彿されるシチュエーションや台詞回しだっただけに、『ヘルカイザー千夏』という異名やネタを集めつつある。
あらゆる面で不運が重なり、初戦の相手が(前作主人公小湊るう子や浦添伊緒奈には及ばないものの)セレクターとしては屈指の実力者にして『経験者』である清衣だったことも運が悪かったが、前作での扱いを知る視聴者からは「使用色が緑なのが一番ツイてない」と言われたりも。
演じる井口さんいわく「自分が頑張ったのに悪いことが起きるのは他人のせいだと決め付けるから、子供なトコがある」とのこと。
因みにスタッフが狙っているのか、作中で『初物JK』や『ドM』と呼ばれたり、妖しい表情で「良かったら私と…する? いいわよ、私は…しても」と男性に告げるなど一部から誤解を招くような場面が多々見受けられるようになっている。
関連キャラ
丸藤亮 - カードゲームアニメ繋がりその1。同じく優等生から勝利への渇望で闇堕ちした者。覚醒時の台詞が非常に似ていると評判。
櫂トシキ - カードゲームアニメ繋がりその2。「もう一人の主人公」や「幼少時に主人公に大きな影響を与え、再会時に明朗な性格から変貌している」、「闇堕ち」という共通点が多い。