概要
秋田県や岩手県に伝わる妖怪。「はい」ぼうずではなく「あく」ぼうず。
名前に坊主とあるが僧侶姿をしているという訳ではなく、正体不明の形のはっきりしない怪物という意味で用いられているらしい。
秋田県仙北郡や雄勝郡では囲炉裏の灰の中に棲んでいるといわれており、灰をいじくっていると出現するので、灰をいじる事を戒めていたとされる。
また、岩手県の九戸郡では風呂に2回入ったり、仏壇に供えられた一善飯を食べたり、裸で便所に入ったりすると灰坊主が現れるとされており、同様にそのような行為を戒めていたという…あれ、灰関係なくない……?
ちなみに同様の妖怪として天邪鬼が用いられる事もあり、岩手県二戸郡では「アマネサク」、福島県では「アマンジャク」と呼ばれているほか、青森県や秋田県の由利郡象潟町に伝わる灰婆(はいばばあ、あぐばんば)というよく似た性質の妖怪がいる。