玉鬘

たまかずら

源氏物語の作中に登場する人物であり『源氏物語』の巻名のひとつ。第22帖

概要

かつて光源氏が愛した夕顔の娘。

頭中将と夕顔の間に生まれた娘で、幼名は瑠璃君といった。

母の死後、4歳で乳母一家に伴われて筑紫へ下国し、乳母の夫太宰少弐が死去した後上京できぬまま、既に20歳になっていた。その美貌ゆえ求婚者が多く、乳母は玉鬘を「自分の孫」ということにして、病気で結婚できないと断り続けてきた。土着の豪族大夫監の熱心な求愛を受けるが、これを拒んで都へ上京。

長谷寺参詣の途上で偶然にも夕顔の侍女だった右近に再会、その紹介で源氏の邸宅・六条院に養女として引き取られる事となった。

すると今度は、京の貴族たちから求婚の文がたくさん届く事態になった。源氏はこれらを見極めた上で、冷泉帝の尚侍として入内させようとする。だがその前に、求婚者の一人だった髭黒が強引にものにしてしまう。

玉鬘から髭黒への印象は当初は良いものではなく、一連の段階で髭黒の(元の)家庭は一度壊れたりもしたのだが、両者の相性は結局悪くなかったのか、3人の子が産まれている。

その後は「竹河」巻に再登場し、夫の髭黒と死別した後の悪戦苦闘が語られている。

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源氏物語