概要
「南の虎」の異名を持つスラッガーで、熊本県の阿蘇高校で四番打者として活躍し、3年生の夏にチームを全国大会優勝に導くと、その年の秋にドラフト1位で阪神タイガースに指名され、入団する。背番号は10(本来は永久欠番)。
新人王こそ逃したものの、1年目から頭角を現して活躍し、やがて「ミスタータイガース」と呼ばれる名選手となった。
現役引退後は野球解説者として活動していたが、その優れた理論が当時阪神の監督だった野村克也の目に留まり、打撃コーチとして招聘される。そしてその打撃が今でも十分通用すると判断した野村により、コーチ兼任の代打要員として現役復帰する。
自分と同じ年に東京メッツに入団した火浦健とは不思議と相性が良く、火浦が次にどんな球を投げてくるのか何となく分かったため、現役時代は「火浦キラー」と呼ばれていた(逆に狙いを読まれて打ち取られたことも多かったという)。
実は、その火浦とは幼い頃に生き別れた双子の兄弟であり、火浦が兄の一郎、王島が弟の二郎だった(二人が生き別れた経緯については火浦の記事を参照)。
王島自身、高校時代に頭部に死球を受けた際に自分と両親の血液型が一致しないことを医師から告げられて自分が養子であることを知ったが、実の親については「平成編」で火浦から告げられるまで全く知らなかった。自分たちが双子の兄弟であることを告げられ、現役復帰することになった後、試合を抜け出して実母の病室に駆けつけ、兄弟で実母の死を看取ると、兄に言われて球場にとんぼ返りし、現役復帰の初打席で亡き母へと贈るホームランを放った。
「ドカベン ドリームトーナメント編」では、火浦と共に阪神の選手として登場している。背番号は010。