概要
CV:石川界人
欲望の天使メイザに選ばれた神候補のひとり。
エリート校である上層学園の理事長の孫。さらに学園を含む大企業「上層グループ」の御曹司でもある。
優れた容姿・肉体・頭脳を併せ持つ完璧超人だが、その環境への驕りゆえに「汚いモノ、醜いモノ」、それらが満ち溢れた世界そのものを忌み嫌う差別主義者になっている。
作中での行動
神候補に選ばれた発端は、「妹の生流怜愛(CV:後本萌葉)の死」。
穢れを知らぬ純粋無垢な怜愛を溺愛していた奏は、ある日彼女が異性に交際を申し込まれ、それを受け入れようとしたことに「美しい妹が汚れてしまう」と狼狽し、無理やり交際を止めさせようとしたが、その拍子に怜愛は高所から転落し脳挫傷を負ってしまう。
すぐ治療を受けさせれば助かる可能性もあったが、奏は「このまま汚れていない怜愛を永遠に残せる」という悪魔の囁きに耳を貸してしまい、怜愛を事故死として見殺しにしてしまう。
その後遺体を埋葬するフリをして腐敗しないようエンバーミング処理を施し保管したが、そこまでしてからようやく「何よりも怜愛に生きていてほしかった」ことを自覚、ナイフで後追い自殺を図ろうとしたところをメイザに見初められた。
そして「神になれば死んだ妹を天使として蘇らせることができる」と唆され、神候補になった。
翼と赤・白の矢を得ると、手っ取り早く神になるために「他の12名の候補者の抹殺」を画策する。
正体を隠すためにTVの特撮番組のヒーロー、メトロポリマンのスーツを入手すると、表向きは正義の味方として犯罪者の前に現れては赤の矢で支配し改心させる、あるいは白の矢で粛清することで世間の注目を浴びるが、これはあくまで他の神候補をおびき出すための手段でしかなく、神選び開始から間もなくして小学生を含む4人の候補者を排除した。
さらには、同年代の少女を標的とした連続殺人鬼・山田美々々(CV:前田佳織里)、製薬会社元社員で高い身体能力を持つマッドサイエンティスト・小日向冬子(CV:田澤茉純)、戦闘狂の元自衛官・幕末竜二(CV:ボルケーノ太田)など、他人の命を平気で奪うような危険人物を赤の矢で手駒に加え、自分にとって後々害になるならば神候補や犯罪者でなくても容赦なく抹殺し続ける。
やがて明日と対峙した際に「神になってから行うこと」を明かすが、それは貧困層及び容姿の優れない人間を皆殺しにし、自分と同じ裕福かつ容姿端麗な人間だけの世界を築くこと。
これによって世界から格差を無くすと宣ったが、その実態は彼による独裁に過ぎなかったため、その場にいた明日たちは勿論、秘密裏に生配信されていた映像を見た日本中の人々の大半を激怒させることになった。
末路
この作品の根幹に関わる重大なネタバレがあります。
「僕は全てを持っているぞ…。全て…」
その後も明日たちに加え、自身のもとから離反した底谷一を交え激しい攻防戦を繰り広げるが、最終的に明日と咲の連携によって身動きが取れない状態にされ、六階堂に銃口を向けられる。
藁にもすがる思いで必死に命乞いを繰り返すも、それも虚しく近距離から六階堂による銃の連射を喰らい蜂の巣にされ死亡。遺体は首が千切れ、その下の胴体は原型を留めていないほど無残に破壊された。
また、実は明日達と対峙する6日前、他の神候補である結糸向に赤の矢で刺され、彼に服従していたことが後の展開で明かされる。
その際、向に「今後の戦いで不利になっても逃げちゃダメ」という命令を受けていた。
向がそうした原因は他ならぬ自身の威圧行為にあり、その時点で彼の命運は決まっていたとも言える。
関連タグ
武装頭脳軍ボルト、カギ爪の男…彼の企んでいることはこいつ等とほぼ一緒。
句楽兼人、バッタヤミー、ライオン・デッドマン…歪んだ正義が暴走した者繋がり
夜神月…同作者かつ「神を目指して大量殺人を行った」という繋がりはあるが、そこに至るまでの思想に大きな隔たりがある。