白髪山の怪物
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しらがやまのかいぶつ
『土佐奇談実話集』に記載される妖怪神ともいうべき存在。
『土佐奇談実話集』に記載される土佐(現在の高知県)の白髪山に出現したとされる神に近い存在と思われる妖怪。
朱色顔に星の様にきらめく目、黄色い一本角を生やした身の丈5尺(約2.4m)の怪物で、本人曰はく全世界の人々の霊魂が固まって実体化した存在で、生きた人間を病死させて、その魂を自分の国である死者の国へと連れて行く役目を担っているとされる。
弘化三年(1846年)頃の本山郷汗見川村に住んでいた松井道順という名の名医が、60歳になったのを気に不老長寿の薬「貴精香」を求めて白髪山に入っていった際にこれに遭遇したとされ、立場上、人々を治療して寿命伸ばす道順を殺したいほど憎んではいるが、その心根に感服したとして全ての病気の原因とその治療法を記した巻物を授けた後、古今東西の様々な例を挙げながら不老長寿について熱く語り、消え去っていったという。
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