概要
サウンドノベル『かまいたちの夜』の主人公で、平凡な大学生。
初期設定では苗字がなく『透』という名前のみだったがドラマCDで『矢嶋』と言う姓が付けられ、それを元に『かまいたちの夜2』やゲームボーイ版『かまいたちの夜』以降は『矢島』と言う姓が付けられた。ただし、ゲーム中で他の登場人物に姓で呼ばれる場面はない。
一人称は『僕』。吉田栄作風のヘアスタイルをしているが、足はさほど長くなく、ごく平凡な大学生(取扱説明書より)。普段は空気の読めない発言をする事のある冴えない若者だが、いざと言う時には名探偵さながらの推理力を発揮する。
『かまいたちの夜』
大学で出会った真理に一目ぼれし、執拗なアタックを繰り返したものの友達以上の仲になりきれずやきもきしていたところ、真理の方からスキー旅行に誘われ、彼女の叔父が経営する信州のペンションに行きそこで事件に巻き込まれてしまった。
他の登場人物と違い、シナリオ毎に設定の大きな変化はなかった。
ちなみに本作の事件は『2』では『ゲーム内の出来事』とされ直接の繋がりはない。
『かまいたちの夜2』
真理が家の都合で大学を辞め北海道に引っ越してしまったため仲が進展せず、手紙のやり取りを続けるにとどまっていた。真理と信州に旅行に行った日にペンションに泊った人達をモデルにしたゲーム『かまいたちの夜』を制作した『我孫子武丸』と名乗る人物から三日月島への招待状を受け取り、久しぶりに真理に会えると思い招待を受ける事にしたが、真理との再会を喜んだのもつかの間、恐ろしい事件に巻き込まれてしまった。
前作と違い、一部のシナリオでは設定の大幅な変更が見られる。
- サイキック編
本作において透の設定が最も大きく変化するシナリオ。
このシナリオでは真理が主人公となっており、真理の持つ超能力『サイコメトリー』(触れた物の記憶を読み取る能力)を駆使して事件を調べていくというものになっている。
実は透もまた超能力者の一人で、胎児の頃に受けた人体実験により発火能力『パイロキネシス』を持つ。
外見は真理と同世代だが、それは人体実験による影響で成長速度が常人より早い為で、実際は13歳の少年。
真理に対して純粋ながらも偏愛の情を抱き、それ以外の者を何の躊躇も無く殺す冷酷さを持った人物として描かれる。
超能力を持って生まれた為に母親から「化け物」呼ばわりされ、虐待されて殺害した過去から、親しい存在から恐怖の視線を向けられる事に強いトラウマを持ち、選択肢を誤ると、真理を焼き殺すバッドエンドも存在する。
余談だが、全シリーズを通してシナリオによって透の設定や性格が変更されるのは『2』のみである。
『かまいたちの夜×3』
前作までと違い、主人公が4人になり二番目の主人公となる。
大学が休みの間にペンション『シュプール』のオーナーとなった真理の仕事を手伝い、シェフの姫宮麗子(本名は権藤精作)から料理を習っていた。真理との仲は相変わらず進展していない。
前作の事件の後事件のあった三日月島の館を買い取った香山から事件で犠牲になった人々の供養をするから来てほしいと告げられ、真理と共に再び三日月島に渡った。
前作の事件で妻のみどりを失い自暴自棄になっている俊夫を真理が気にかけているのを見て、真理が俊夫に異性として惹かれているのではないかと言う疑念を抱えたまま、またしても事件に巻き込まれてしまった。
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以下、作品終盤のネタバレにより、閲覧注意
実は真理が俊夫を気に掛けていたのはみどりが彼の子供を身篭っていた事を知っていた為だった。
誤解が解けた後は再びシュプールに戻り、シェフとしての修行を続ける。
金の栞取得後のエピローグでは、正式にシュプール専属シェフとなった事を機に真理と結婚。
婿養子となり、真理の夫・小林透として彼女を支え続ける。