今夜7時のサプライズ・パーティーをお楽しみに。
概要
前作『かまいたちの夜×3 三日月島事件の真相』にて、それまでメインキャラであった矢島透や小林真理たちの物語が完結していることもあり、本作の登場人物やシナリオは一新されている。ただし、舞台は第1作『かまいたちの夜』と同様の雪山のペンションであるなど、雰囲気は似せている。
シリーズで初めてゲーム本編中の登場人物にボイスがついたが、フルボイスではなく重要なシーン時のみ声が出るパートボイスである。文章はこれまでのように画面全体に出るのではなく、画面下半分のウィンドウに表示される形式に変更された。
本作ではしおりの種類が多岐にわたっており、恒例の「ピンクのしおり」以外にも「赤のしおり」「ボッコちゃんのしおり」「黒のしおり」「金のしおり」「プラチナのしおり」が存在する。一部のサイドシナリオはDLCとなっており、うち一部は有料のため別途料金が必要となる。
シナリオライターは第一作から脚本として参加している我孫子武丸氏や、第一作のディレクターであった麻野一哉氏の他、新たに黒田研二氏、小林泰三氏、田中哲弥氏、汀こるもの氏、山口芳宏氏といった作家陣や、本作のディレクターである醍醐頼希氏が執筆している。
メインシナリオである「ミステリー編」は黒田氏が執筆しており、我孫子氏は全ストーリーの監修と一部サイドストーリーの執筆を担当している。
依頼されたシナリオライターは担当シナリオを外部で公表してはいけない契約になっていたと公言しており、担当シナリオが判明しているのはごく一部のみである。
ストーリー
11月22日。小説家志望の青年・坂巻快人は小説の題材を求め、岩手県遠野市のペンション「ブラウニー」を訪れようとしていた。その途中で立ち寄った縁結びの神様「卯子酉様」(うねどりさま)に大学時代の友人・立花京香との仲を祈ったところ、宿泊予定のペンションにて思わぬ再会を果たし喜ぶ快人だったが、彼女の隣には上司であり編集長でもある体格の良いイケメンの池谷雅也がいた。
ペンションには次々と客が到着し賑わうが、その日の宿泊客は10人の筈なのに実際には何故か11人いる。そして各部屋に置かれた「今夜7時のサプライズ・パーティーをお楽しみに」と書かれた謎のウェルカムカードは、オーナーが仕掛けたものではないかと思われていたが、当のオーナーに聞いてみると全く心当たりがないと言う。
単なる悪戯かと思われたその時、7時の鐘と共に食堂に駆け込んでくる人影が……
「お風呂に……人が……倒れてて……早く救急車を……!」
この一言から惨劇の幕が上がる……。
登場人物
以下の人物紹介は主にメインシナリオである「ミステリー編」に準じている。
過去作同様、他のサブシナリオでは設定が大きく変動するキャラクターも多い。
坂巻快人(さかまき かいと)(CV:中村悠一)
本編の主人公、24歳。小説家志望の青年で小説の題材を探すべく遠野へとやってきてそこで京香と再会する。
ボイスの関係もあって名前の変更は不可になっている。
立花京香(たちばな きょうか)(CV:小清水亜美)
本作のヒロイン、24歳。上司の池谷とともに縁結びの神様「卯子酉様」の取材にやってきた駆け出しの編集者。
主人公とは数年ぶりに再会し、友達以上恋人未満な間柄、快人と同じく名前変更は不可。
白河雪乃(しらかわ ゆきの)(CV:花澤香菜)
16歳だが外見は幼く中学生に見える少女で人見知りが激しく体も丈夫ではない。
アニメキャラクターの「ボッコちゃん」に容姿が似ている。
池谷雅也(いけたに まさや)(CV:緑川光)
35歳。京香の上司で雑誌編集長、筋骨隆々で冷静沈着なイケメン。
事件では率先して推理、行動し犯人を突き止めようとする。京香とは親しい間柄
鳥飼優太(うかい ゆうた)(CV:藤原啓治)
40歳。ペンション「ブラウニー」のオーナー。バンダナと眼鏡を着用した人の良さそうな中年男性。
仕事が多忙のため少々手際が悪い部分も見せるが料理の腕は超一品。
オーモリ(CV:杉田智和)
27歳。太り気味のオタク男性、フルネームは不明。
重度のアニオタで二次元キャラクターしか目に入らず現実の女性には興味を示さない。
「異次元少女ポポリン」に登場する「ボッコちゃん」の限定フィギュアを求めて「ブラウニー」へやってきた。
神林龍之介(かんばやし りゅうのすけ)(CV:平野正人)
56歳。口ひげをたくわえた熟年紳士、温和で気さくだが興奮するとタガの外れるところがある。
今年で結婚25年目の銀婚式にあたり、妻と縁を結んでくれた「卯子酉様」にお礼参りをするために来た。
神林ローズ(かんばやし ローズ)(CV:一城みゆ希)
53歳。龍之介の妻で西洋系のおしとやかな淑女。外国人だが日本生活が長いため流暢な日本語を話す。
常に周りを諭し続けたり事件中も取り乱さず穏やかに冷静な対応をする、特技は手相占い。
梅園みゆき(うめぞの みゆき)(CV:植田佳奈)
21歳。看護学校に通うメガネをかけた文学少女風の女性読書家、しっかり者で空手の有段者である。
柳田國男の『遠野物語』を読み遠野の伝承などに興味を持つ。
新貝沙都美(あらがい さとみ)(CV:小笠原亜里沙)
21歳。みゆきと同じ看護学校に通う同級生。明るく元気だがずぼらな所があるイマドキのギャル。
遠野にはみゆきに誘われてきただけで民話などには興味がない。
赤城恵美(あかぎ えみ)(CV:星野千寿子)
40歳。一番にペンションに到着していた中年女性。
「ミステリー編」では雪乃によって風呂場で亡くなっているのを発見された最初の犠牲者となる。
黒井爽一郎(くろい そういちろう)(CV:金野潤)
20歳。ペンション内でサングラス、帽子、トレンチコートという怪しい風体の男。
話しかけてもほとんど会話もせず他の客との関わりを避けている。
初代に登場した田中一郎を思わせる風貌の人物だが……。
夢野未来(ゆめの みき)
「白銅」で全日本ノベル大賞を受賞し一気に売れっ子になった有名小説家。
覆面作家であり素顔は一部の者しか知らない、快人の目標であり沙都美は彼(彼女)のファン。
シナリオ
ミステリー編
本編にあたるメインシナリオ。
ペンション「ブラウニー」で宿泊客の一人が風呂場で死体となり発見された。
偶然再会した大学時代の友人、立花京香と共に事件の真相を探り始める。
初代同様犯人を突き止めなければ次々と死体が増えていく。
シナリオ担当者は黒田研二氏(公式サイトや攻略本のインタビュー等で公言)。
一度「完」エンディングでクリアすると「ピンクのしおり」を入手し、DLCシナリオ等が解禁される他、
ご都合主義ながら悲劇を回避して誰も死なないもうひとつの「完」であるハッピーエンドを迎えることが可能。
二つの「完」エンディングを見ると「赤のしおり」を入手してビンゴ編とスパイ編が解禁される。
ビンゴ編
坂巻快人はこれまで不幸な出来事の連続で執筆した小説を7本も紛失してしまい最後のチャンスとの思いで遠野を訪れ、立ち寄った卯子酉神社でお参りをすると「ビンゴ!」という謎の掛け声を聞きその後に極めて不可解な体験のもと、無くしていた小説が次々に戻ってくる不思議なシナリオ。
主人公の執筆した小説について語られるシュール系ギャグシナリオ。
ミステリー編の「完」エンディング2種を見ること(赤のしおり以降)でプレイ可能。
スパイ編
ブラウニー内に隠された「あるもの」の奪取するため、日本政府の諜報機関の一員であった立花京香がテロリスト組織に捕らわれてしまう。
京香の同僚である梅園みゆきから麻酔銃とペンションの地図を渡され占拠されたブラウニーが舞台となりテロリスト達と対決するサスペンス色の強いシナリオ。
シナリオ担当者は明かされていないが、初代『かまいたちの夜』ディレクターを担当していた麻野一哉氏説が濃厚(麻野氏がインタビューでスパイ風の格好をしていたり、「俺が担当したシナリオに、『かまいたちの夜』に出てきたマニアックなキャラクターをひとり出しています」と発言したことから)。
ミステリー編の「完」エンディング2種を見ること(赤のしおり以降)でプレイ可能。
ビンゴ編とスパイ編の「完」エンディングを見ると「ボッコちゃんのしおり」を入手して死神編と妖怪編が解禁される。
死神編
ブラウニーの露天風呂で宿泊客の一人、赤城恵美の死体が発見された。その直後から黒井爽一郎が行方不明となり彼を犯人と決め付けた池谷雅也を中心にペンション内外の捜索する中、突如聞こえてくる不気味な声。序盤はミステリー編同様に推理することになるのだが中盤からオカルトじみた話となっていく。
『死神のルール』という謎の制約の中、エンディングを見るには選択肢の選び方が重要となる。
ビンゴ編とスパイ編の「完」エンディングを見ること(ボッコちゃんのしおり以降)でプレイ可能。
妖怪編
サプライズパーティー予定の7時となり皆が食堂に集まった中、食堂の扉が開けられコスプレをしたオーモリが奇声をあげてやってきた。何やら様子がおかしい彼に事情を聞くと自室にボッコちゃんが現れたという。無論誰も本気で信じなかったが、そこへ突然本当に「ボッコちゃん」と名乗る赤い座敷わらしが現れその後も次々と妖怪が現れて食堂が大騒動となる。
コメディ色の強い内容で、このシナリオのみほぼフルボイス。
シナリオ担当者は田中哲也氏(本作では珍しくゲーム内のスタッフロールで明言)。
ビンゴ編とスパイ編の「完」エンディングを見ること(ボッコちゃんのしおり以降)でプレイ可能。
死神編と妖怪編の「完」エンディングを見ると「黒のしおり」を入手して陰謀編が解禁される。
異次元少女ポポリン編
快人はブラウニー内で紙の切れ端を発見する。それは手書きの原稿用紙で、そこにはアニメ「異次元少女ポポリン」の小説が書かれていた。
ミステリー編の「完」エンディングを見た後(ピンクのしおり以降)、ミステリー編の各所に隠された原稿用紙を発見することによって読み進められるシナリオ。
選択肢は無くストーリーは一本道で進み、原稿を集めた時点で読まなくてもトロフィーを獲得できる。フローチャートでは編のひとつに数えられているものの、実際にはミステリー編の分岐の一部扱いであるためエンディングリストには記録されず、読了率には影響しない。
シナリオ担当者は本作のディレクターである醍醐頼希氏。公式ガイドブックのインタビューによれば、当初ポポリンは黒田氏の書いたミステリー編の時点では細かい部分は何も決まっていなかったのだが、複数の作者のシナリオで徐々に設定が膨らませられていき、それを醍醐氏がまとめる形で本シナリオを書くことになったという。
犯人当て ―鎌鼬の夜編―(問題編)
この地にはかまいたち伝説が伝わっており、災いを避ける為に様々なまじないが残っていた。
ブラウニーにも「かまいたちの鎌」とされる古びた鎌が伝わっておりラウンジに飾られていた。
宿泊客で賑わうブラウニーだったが、男湯の露天風呂の扉が壊れて吹雪が吹き込む状態になってしまい、池谷や黒井は震えながらも半ば露天と化した内風呂に入ることになってしまう。
その後、快人、オーモリ、神林らも男湯へ入り、長風呂の神林を残して2人は帰ってくるが、さすがに遅いと様子を覗いてみるとそこには……
浴場で神林が殺害されており、凶器に使われていたのはラウンジに飾られていた「かまいたちの鎌」の刃先だった。
事件の真犯人を当てるシナリオで作者からの挑戦状と銘打っている。問題編と解決編に分かれており
問題編はミステリー編の「完」エンディングを見ること(ピンクのしおり以降)でプレイ可能。
解決編はPlayStationStoreからダウンロードするか、タイトル画面「エクストラ」からパスワードを入力する必要がある。
問題編の方はDLCではないものの、解決編とセットになっているためか読了率には影響しない。
チュンソフ党の陰謀編
シリーズ定番の隠しシナリオ。
死神編と妖怪編の「完」エンディングを見た後(黒のしおり以降)、ある場所で「告白」することによって読める様になる。
隠し文書扱いなので『2』同様独立したシナリオ扱いになっておらず、エンディングリストには記録されない。
これを読了すると「金のしおり」を入手して謎のメッセージが解禁される。
謎の怪文書
「金のしおり」達成後に特定の箇所からランダムで見られる謎の怪文書とスタッフロール。読了率には影響しない。
突然本編の文章が壊れたように繰り返されて砂嵐が発生し、黒い背景と不気味なBGMで割り込んでくるショートストーリーという形式。
完全に意味不明なものや、本編のif展開、シュール系ギャグ、メタネタ、怪談調など内容は様々で、終わり際には決まって壊れたような変なスタッフロールが流れて何事もなく本編に戻る。
『かまいたちの夜2』のバグ文章と似た形式だが、そちらとは違い極度に怖いものは無い。
全11種類を全て見ると「プラチナのしおり」を入手できる。
DLCシナリオ
いずれもミステリー編の「完」エンディングを見たあと(ピンクのしおり以降)に、PlayStationStoreからダウンロードすることでプレイ可能。
無料のものと有料のものがある。いずれもしおりの獲得や読了率には影響しない。
- 無料
犯人当て ―鎌鼬の夜編―(解決編)
坂巻快人が主人公となるストーリーの解決編。先に問題編(隠しシナリオ)をクリアする必要がある。
これのみDLCだけでなく、公式サイトで発表されたパスワード「p8ts6efrz」を入力してもプレイ可能。
犯人当て ―魔女審問編―(解決編)
立花京香が主人公となるストーリーの解決編。先に問題編(有料DLC)をクリアする必要がある。
混浴編
食事の後、美肌効果があるというブラウニーの温泉に浸かろうとする坂巻快人とオーモリ。
だが男湯に入ったはずがなぜか梅園みゆきと新貝沙都美が脱衣所に現れ服を脱ぎ始める。慌てる快人だがオーモリの提案により女性のフリをしてその場をしのぐことに……。
前作までの「ちょっとエッチなかまいたちの夜」にあたるシナリオで性的描写が強い。
発売当初は有料で400円だったが、ベスト版の発売に伴い無料となった。
- 有料(一律200円)
以前は一律400円だったが本編のBEST版発売に伴いDLCも2013年4月に「混浴編」は無料、その他のシナリオは200円に値下げされ、現在は合計600円となっている。
みゆきとサトミ編
梅園みゆきが主人公となる外伝ストーリー。本編から3年前を舞台に看護学校に通い始めた梅園みゆきと新貝沙都美の馴れ初めが書かれるシナリオ。
選択肢等を除いては基本的に文章は表示されず、音声のみのボイスドラマ形式で物語が進む。一応バックログでテキストが表示されるため文章として読むことは可能。
シナリオ担当者は我孫子武丸氏(公式で名前を出して宣伝されていた)。
犯人当て ―魔女審問編―(問題編)
立花京香が主人公となるストーリー。
京香とかつて親しい間柄だった本編の主人公、坂巻快人が部屋で何者かに刃物で刺されて殺害される。宿泊客の皆は事件を解決しようとするあまり犯行の動機やアリバイを確認し合うなどさながら魔女狩りの様相を呈した疑心暗鬼の状態へと陥ってしまう。
京香は彼らの話を聞いてこの事件の謎を解くことになる。
「鎌鼬の夜編」同様作者からの挑戦状と銘打っており問題編と解決編に分かれている。
シナリオ担当者は明かされていないが、汀こるもの氏説が濃厚(汀氏がTwitterで「ちなみに俺のシナリオも1個DLCに入ってます」と発言していたり、本DLCの時期に「しかし俺は犯人を知っているので参加できない! くそう!」と発言していたことから)。
超次元探偵O編
オーモリが主人公のストーリー。
ボッコちゃんのフィギュアを手に入れようとブラウニーへやってきたオーモリだがいろいろと邪魔が入り売ってもらうことができない。
しかし実は彼には特殊能力「地球間移動」があり、それを使って目的を達成しようとするも謎の殺人事件に巻き込まれそれどころではなくなってしまう。
そこでオーモリは特殊能力を駆使し事件を解決しようとする
基本的にはミステリー編をオーモリ視点で描くシナリオだが、パラレルワールド間の地球を行き来できる特殊能力「地球間移動」が登場するなどSF要素が強く、異なる世界線を次々と移動するためスパイ編や妖怪編等の設定が異なるシナリオの内容も含まれる。
シナリオ担当者は明かされていないが、小林泰三氏説がある(小林氏の著作に『超限探偵Σ』という作品があることから)。
マルチプレイ
みんなでかまいたち
オンラインで対戦するカード型推理ゲームで最大100人でマルチプレイ可能だった。事件に関する容疑者の証言を集めたり、ほかのプレイヤーから事件に関する情報を集めて推理し、いち早く「犯人」「凶器」「死体の隠し場所」を突き止めることが目的。
2014年1月20日でサービスが終了となったので現在はプレイできない。
ふたりでかまいたち
PS Vita版限定モード。PS2版『かまいたちの夜2』の「ラブテスター篇」に相当するシナリオ。
ブラウニーで偶然憧れの人である京香と再会した快人は、この機会に仲を深めようと夜の散歩に連れ立ったが、猛吹雪に見舞われて車の中に避難する。ところが、車を走り出して間もなく雪道でスリップして崖下へ放り出されてしまい、幸い怪我はなかったものの車が故障したため、二人は方角も分からないままブラウニーを目指して真っ暗な雪道を歩き出すことになる。
PS Vitaの左側を快人(男性)役、右側を京香(女性)役が持ち、前面/背面タッチを使用する。二人同時に出る選択肢の組み合わせや、時折出現するミニゲームの結果により相性を占っていき、相性が良いほどシナリオを先へと読み進めることが可能になる。
体験版限定シナリオ
消えたボッコちゃん
坂巻快人は一階でオーモリと立花京香が口論しているのを目撃する。事情を聞いてみると少し目を離した間にオーモリが大事にするアニメキャラクター「ボッコちゃん」のテレフォンカードが消えたという。このテレカを京香が盗んだと主張するオーモリに対し快人は彼女の無実を証明するため、調査を開始する。
PlayStationVitaの体験版限定のシナリオで、製品版には収録されていない。
新システム
おさわり選択肢
PSVita版はモーションセンサー機能を利用し、本体を傾けたり動かすことで実際にその場にいるかのように室内を調べることができる様になり気になるものをタッチすることで選択肢を選んだことになる。スティック操作に切り替えも可能。
推理システム
従来のように犯人の名前を入力するだけではなく、犯人が怪しい理由などを選択する必要がある。
例:A「このペンションにはタクシーでやってきた」B「座敷わらしに似ている」など二種類×数個の仮説の中から正しいと思う組み合わせを選ぶ。仮説が正しければさらに選択肢が出現する。
ただしあくまでも「仮説」であるため、これにより出現する選択肢はいくつかのパターンがあり、当然だが誤った推理による仮説を組み立ててしまう場合もある。これは容疑者毎に存在するため、正しい犯人と仮説がかち合っていないと真相には辿り着けない。
1WAY選択肢
カーソルの動きが一方通行になっており、次の選択肢にあわせると前の選択肢は選べなくなる。
たとえばA・B・Cという選択肢がある場合、Aの選択肢は見えているが、カーソルがあっていないB・Cの選択肢は「***」と伏字で表示されており見ることができない。
ここでBにカーソルを動かすとBの内容が見えるものの、Aには戻れなくなってしまう。
さらに内容が気になってCまでカーソルを動かすか、ここで決定するかはプレイヤー次第。
CHANGE選択肢
タイムゲージが表示され、選択肢が制限時間によって変化する。
たとえば最初はAとBという選択肢があるが、タイマーが時間切れになるとAの選択肢が消滅し、代わりにCという新たな選択肢が出現する。変化後は元のAを選択することはできなくなる。
SECRET選択肢
タイムゲージが減少するにつれ表示されていた選択肢が消え、新しい選択肢が表示される。
たとえば最初はAとBという選択肢があるが、まず時間経過でAが消え、さらに時間経過でBが消えて、新たにCが現れる。消えた選択肢は元には戻らず選べなくなるため、この場合は最終的にC一択となってしまう。
また、選択肢によっては時間切れでAとBが同時に消滅してしまい、C一択となるものもある。
……ただし、上記のいくつかある縛り系選択肢は、実はバックログから前の文章に戻ればすぐに選び直すことが可能だったりする。
さらにバックログでは追加分も含めた選択肢がすべて分かってしまうため、ちょっと反則だがこれを使えば選択肢に悩まされることはない。
余談
ちょっとおかしなかまいたちの夜
本作発売前に公開された宣伝ムービー。外部リンク
スーパーファミコン版『かまいたちの夜』の画面素材を使用した、初代のキャラによるショートコント系ムービー。全13話。
初代のキャラが本作に出られないことを嘆くなどメタネタもいくつかある。
プレミアムファンディスク
本作の予約特典DVD。
初代を制作した中村光一氏、麻野一哉氏、我孫子武丸氏の3人が一堂に会し当時を振り返るドキュメント番組「プロジェクトK 〜初代かまいたちの夜を創った男たち〜」、
伊集院光氏による実況初プレイ動画「伊集院光の『真かまいたちの夜』に挑戦!」、
そして上記の「ちょっとおかしなかまいたちの夜」全13話が収録されている。
公式ガイドブック
本作のメインシナリオの攻略、設定資料・原画イラスト、開発スタッフ・作家・声優インタビュー等が収録。
さらに、本作のライターの一人である汀こるもの氏による書き下ろし短編シナリオ「13人目の訪問者」が収録されている。
ペンション「ブラウニー」に向かうはずが何故か全く違うペンション「シュプール」に辿り着いてしまった快人の運命は……。