説明
日本発祥の拷問の一種。
容疑者を後ろ手に縛った上で三角形の木を並べたような台(「十露盤(そろばん)板」と言う)に正座で乗せ、その上から重石(「伊豆石」と言う)を乗せて台の尖った部分を食いこませて苦痛を与える。
また、この状態から鞭打ちを加える事もある。
「算盤責め(十露盤責め)」、「石責め」とも言う。
重石は一つが20kg~50kgもあり、しかも大抵それを四つは乗せていたと言われており、その負荷から降ろされてもしばらくは立つ事すらままならず、場合によっては命を落とす事もあったと言われる。
こんな無茶苦茶なシロモノではあるが、対象となるのはまだ裁判にかけられていない未決囚であり、これ自体は拷問ではなく、その前段階である「牢問」という分類である。
つまり、この後に吊るし責めなどの拷問があり、しかも場合によっては裁判なしで処刑する(「察斗詰(さっとづめ)」と言う)こともあったと言われている。
とは言え、当然だがあらゆる容疑者に行われるものではなく、これらの対象になるのはそれなりの重犯罪を疑われ、しかもある程度の物証がある者だけであったとはされている。
普通の犯罪ならばこれの前段階の「咎打(とがうち)」(要は鞭打ち)までしか用いない。
装置の準備はともかく、回復するまでは再度行う事はできないため、やたら時間と手間がかかる拷問であり、する側の視点でもそうそう行いたいものではないというのも一因と考えられる。
関連イラスト
厳密には違うが、「搾木(しめき)」という石抱きの一つ。
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