硫化アリル

りゅうかありる

硫化アリルとは、ネギ科に含まれる成分。ニンニクの辛味や、玉ねぎの催涙性の原因になっている。

概要

ネギ科の植物に含まれる成分。

有機化合物であり、水溶性。

ニンニクや玉ねぎの成分としても広く知られ、ツンとした匂いの元になっている。

さまざまな種類があり、代表的なのが「アリシン」。

にんにくを傷つけると生成される辛味成分である。

玉ねぎを切ると涙が出ることがあるが、これは出てきた硫化アリルが酵素に分解されて刺激性の物質に変化することから。

目や鼻に入ると粘膜を刺激し、涙や鼻水を分泌させてしまう。

この催涙作用を弱めたいのであれば、硫化アリルは水に溶ける性質があるので事前に水に浸けておくのがよい(その代わり硫化アリルの栄養を損なってしまうのだが)。

また、ちなみにこの硫化アリルは加熱すると甘み成分に変わってしまうので、効果を期待するならば生がよいともされる。

効果

ビタミンB1(不足すると、疲れやすくなる。イライラしやすくなる)の吸収を高める働きがある。

ビタミンB1はそれだけでは吸収されにくいのだが、硫化アリルと結びつくことで安定した物質を作り出し、体内の吸収率を上げてくれる。

また、硫化アリルは脂質と結合することによって、ビタミンEと同じような抗酸化作用を発揮するため、血液をサラサラにして血栓を防ぐ作用があるとされている。

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