秘封霖倶楽部とは、ND氏による『東方Project』の二次創作(三次創作)でいわゆる現代入りシリーズである。基本的に一話完結方式。2014年6月17日に1作目を公開し、現在も連載中。
この作品は、futa氏による『洒落怖秘封霖』を元にしている三次創作作品だったが、内容が乖離しすぎた為、独自設定で連載を開始している。
内容は森近霖之助を主人公とする一人称視点のノベル作品。グロテスクな表現と暴力シーンへの注意喚起がされているような演出や文章を多く含むなど、ホラー要素が強い。グロ耐性やホラー耐性がない場合は視聴しないことをお薦めする。
宇佐見蓮子とマエリベリー・ハーン(メリー)による非公認オカルトサークル「秘封倶楽部」が、将来幻想郷を発見して侵入してくる恐れがあるため、八雲紫は二人の監視役として霖之助を現代に派遣することを決めた。
とある事情で、蓮子とメリーにいたく気に入られた霖之助は、秘封倶楽部の一員として招き入れられ、サークル名を「秘封霖倶楽部」と改めることとなる。その後は、オカルトの探究に勤しみつつ、霖之助を振り回す日々を過ごしているとのこと。
本作の各話はパラレルワールドとなっており直接の関係はない。ただし、他の話で登場した設定を踏襲したり結末を語ったりすることがしばしばあるため、必ずしも完全に独立したストーリーということでもない。
この作品は全話通してRGBツクールVXによって制作されたサウンドノベル形式の動画で、BGMやSE以外の声はないが、「名前の無い神社」のみ物語の登場人物それぞれにCVがついている。
登場人物
秘封霖倶楽部
本作主人公であり、劇中の狂言回し。
八雲紫によって蓮子とメリー(秘封倶楽部)の動向を監視する役として幻想郷の外、現代に派遣され、現在は京都市内に居住している。
蓮子やメリーと同じ大学に通う他、学年の教室も同じである。毎回の試験で学年上位となるほどに成績優秀。
「見ただけで物の名前と用途が分かる程度の能力」を持ち、また半妖であるためか妖気を感じ取ることができる。精神操作やミーム汚染の類にもある程度の耐性があるが、それが幸いして怪異の存在に気がつくこともあれば、より悲惨な目にあうこともあるため万能とはいかない。
主に天真爛漫な蓮子に振り回される被害者。意図せずして怪奇や災厄に巻き込まれることも多く、だいたい自宅がリスポーン地点。しかし、皮肉交じりではあるものの秘封霖倶楽部の事はそう悪く思っておらず、それなりに楽しんでいる様子。
「きさらぎ駅」以降は、諸事情で麻耶を引き取り二人で暮らしている。
秘封倶楽部の事実上のリーダー。京都の大学に通う女子大生。超統一物理学を学ぶ。
自由奔放で天真爛漫な女学生で、メリーや霖之助を振り回し無理難題を押しつけている。好奇心と探究心の塊であり、時にはそのために無法を働くことがあるが、活動以外ではそれなりに常識をわきまえてはいる。
基本的に秘封霖倶楽部は彼女の思いつきで活動方針が決まるため、世界線によっては恐ろしい怪異に巻き込まれることもしばしば。しかし、基本的にはごく一般的なオカルトサークルとして平和に活動しているようだ。
怪異に遭遇した後の世界では、恐ろしい目にあった一般人がそうであるように心に深く傷を負っていることが多い。
秘封倶楽部のメンバーで、蓮子と同じ大学に通う女子大生で、蓮子と同じ回生。帰国子女だが日本国籍は取得している。
ふわふわとしたつかみどころのない性格で、甘いものを好み、大変な健啖家。巨乳。
秘封霖倶楽部の活動では基本的に蓮子の方針に従うが、彼女が無茶をするときにはあまりいい顔はせず、霖之助と一緒に呆れることも多い。が、食が絡むと蓮子以上に行動的になることも。
「境界を見る程度の能力」を有しているためかは不明だが、怪異に巻き込まれた際は時に空間を越えたかのような不可解な移動をすることがあり、予想だにしない被害を受けることも。
八雲紫が霖之助を現代に送ったのは主に彼女の監視のためでもある。
その他
霖之助に蓮子とメリーを監視するよう依頼した張本人。冬は例によって冬眠している。
週に1度、霖之助に監視状況を報告させている。
霖之助の大学のOG。秘封倶楽部の創設者にして初代会長。年齢は20代半ばから後半ほどらしい。
秘封倶楽部に在籍時には蓮子そっくりの好奇心旺盛な生意気な少女だったそうだが、現在は諸事情によりどこか冷めている少し陰のある女性となっている。
非常に”勘”が優れており、「なんとなく」で大体解決してしまうらしい。その勘で秘封霖倶楽部の調査目的をあっさり解明してしまうなど妨害じみたことをしてくるので、蓮子からはかなり嫌われている。
でかい。
オリジナルキャラクター
大学の新聞部に所属する。霖之助より一回生上の先輩だが、小学校低学年ほどの身長しかない合法ロリ。
霖之助を取材対象として珍重している。取材時は相手を長時間拘束するため、霖之助は可能な限り接触を避けようとする傾向がある。が、入念な取材と彼女なりの正義感が注ぎ込まれた新聞は霖之助も気に入っている。
美少女ではあるが、新聞部の活動にエネルギーを全て注ぎ込んでいるのか生活力は皆無で、料理はさっぱり、掃除も全くできず風呂にもあまり入らないなどかなり不潔。バルサンで気絶するゴキブリの同類。
霖之助、蓮子、メリーと同回の学生。短髪巨乳の姉御肌で、陸上部に所属する。
面倒見のいい性格で人付き合いもよく、男子女子問わず、むしろ女子に人気がある。身体能力はかなり高く、抱きしめれば半妖の霖之助の体が軋むほどの馬鹿力の持ち主。
基本的には霖之助の知り合いの中ではかなり常識的な人物ではあるが、怒らせると非常に暴力的な面が垣間見えることも。
大学の生徒会長。読みは「かおるこ」。
高層マンションのほぼ全層を自宅として所有している桁違いの金持ちの娘。
綺麗な黒髪の長髪で、ドレス調の洋服がとても似合う清楚な外見からは想像もできないほどに悪辣かつ嗜虐的な性格をしており、誰かをからかったり精神的に追い詰めることを何よりも好む作中屈指の危険人物。しかし、気に入った相手にはいじめつつもそれなりに敬意を払うのか、まずい事態が起きた場合は手助けしてくれることも。
姉が一人?いるらしい。
前髪で目の隠れた少し陰気な女性。
図書委員らしく、大学では殆ど図書館ですごしている。本を読むことを好み、図書館内の本棚の配置はほぼ完璧に覚えているなど、ビブリオフィリアの気がある。己の知識に自信があるのか、人を若干見下しているような口調でしゃべるが、学力では霖之助に負けているらしく、当初はかなり対抗心を燃やし敵視していた。のちに読書という共通の趣味によりそれなりに付き合いが続いた結果、今では対抗心も鳴りを潜め、お互いに考察を交し合う友人関係を築いている。
実はかなりの巨乳。
とある山村に住む白髪の少女。
生気のない瞳をしており、あまり人に対して心を開くことはないが、外の世界の事を教えてくれた霖之助や面倒見がよく優しくしてくれる駒田には年相応らしい反応を見せることも。
極めて感性が鋭く、妖気などの得体の知れないものには敏感に反応し、危険を察知することが出来る。
基本的に何でも食べる(虫など)。
諸事情により、「きさらぎ駅」以降では霖之助と同居している。
- 古道具店の店主
京都市内にて古道具店を営む細身の中年の男性。店内の商品はアンティークから発禁レベルの某ネズミの玩具など多種にわたる。
古道具店つながりか、霖之助とは気があうようで、数少ない同性の友人として店共々霖之助に気に入られている。
穏やかで知性的な好人物に見えるが、目の前で不可解な現象がおきても全く動じず、霖之助の能力をもってしても名前のわからないものの名前を知っているなど謎が多い。