※ここから先は『君の名は。』作中の最大級のネタバレとなっております。
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概要
ティアマト彗星は地球に最接近した際にはるか上空で突如として分裂を起こし、その破片の一つが直径40mもの隕石(後述の資料によれば隕鉄の可能性が高い)となって日本の糸守町へ落下、文字どおり町を消しとばし壊滅へと陥れた。
これは完全な球体(まずありえないが)だとすれば実に3万3500立方m、重量は10万t以上ということになり、ビキニ水爆の倍の威力だったとされるツングースカ大爆発の隕石より一回り小さいだけという驚くべきサイズである。
しかも作中では空中爆発せず直接山肌に着弾していたため、核攻撃に匹敵するほどのエネルギーが生じたのは間違いない。
糸守町に対する直接的な被害の規模は劇中のシーンのみでは確認しにくく、また少なくとも町長である宮水俊樹は災害から生還出来た模様。
ただ、あくまでも隣接自治体の図書館に保管されていた「糸守町彗星災害犠牲者名簿目録類」を見た限りであるため、断定はできない。
小説版ではより踏み込んだ描写がなされている。
それによると、秒速30㎞で着弾したことにより1㎞四方が一瞬で消滅。5㎞先でもマグニチュード4.8の揺れを観測し、わずか15秒で爆風が到達した。
役場や高校などは倒壊を免れたものの、町の主要な部分が壊滅的な被害を受け水没し、住民人口の3割以上が一度に死亡する大惨事となった。
もはや物理的に市町村として成り立たなくなってしまった糸守からは、災害後に転出希望者による人口流出が止まらなくなり、隕石災害から14ヶ月後、町政の維持が困難と判断され地方自治体としては完全に消滅してしまった。
(おそらく周辺の市に吸収合併されたものと推察される。本来は糸守町が保管すべき公的資料である上記名簿目禄類が隣接自治体の図書館に収納・管理されていた事実がそれを裏付けている)。
なお瀧と三葉の尽力によって成し遂げたクライマックスにおける生存ルートの場合でも、国の主導により周辺自治体等への大規模な移住プログラムが実行されている。
どちらにせよ人類が「地表へ到達する隕石を食い止める手段」を持たない以上、糸守町とそこの自治体が終わらざるをえない運命は変わらなかっただろう。