概要
イギリス人のジャーナリストであるヘンリー・S・ストークス氏の著書であり、祥伝社から新書として2013年12月10日に発行され、翻訳は日本人ジャーナリストの藤田裕行氏が行っている。
本書は2016年の晩秋に、アメリカの出版社ハミルトンブックスから英語版もアメリカとイギリスで出版されている。タイトルは『Fallacies in the Allied Nations' Historical Perception as Observed by a British journalist』。
本書は日本において、「歴史の嘘が見抜ける」と多くの読者から支持され、累計発行部数が10万部を突破するベストセラーとなった。
2017年6月には、本書が対象となって、ヘンリー氏は櫻井よしこ氏が理事長を務める公益財団法人「国家基本問題研究所」から、第4回「国基研 日本研究賞」の特別賞を受賞している。
詳細
ヘンリー氏は本書において、日本に来日し滞在して三島由紀夫らと親交を築くなどする内に、連合国側でも日本側でもない第三者の視点から、20世紀の日本とアジアの歴史を俯瞰し、それまで聞かされていた「連合国戦勝史観」「日本悪玉史観」が大間違いであったことに気づいた経緯。
大東亜戦争が日本の自衛・安全保障のための戦いであった事実や、その証明でもあるマッカーサー証言。東京裁判(極東国際軍事裁判)は裁判の名にも値しない無法の復讐劇であったこと。南京大虐殺は信用できる証言が何一つとしてなく、そればかりか中国が外国人記者や企業人を使って世界に発信した謀略宣伝(プロパガンダ)であったことが明らかとなっており、韓国の慰安婦問題も同様でもはや論ずるにも値しないものである。といった日本を貶める勢力の悪業について。
そうした勢力に対し、抗議して糺していこうとする動きが、日本にはそれまで異常なほど僅かにしかみられず、世界では物わかりのいい顔をしていれば漬け込まれてしまうため、慮らず日本が日本の立場でものを言って他国と食い違ってもそれで良く、慎重にやる必要はあるが状況を改善するにはそうして日本が日本の立場から国際社会に強く訴え続けていく努力をしなければならないことを語っている。
また、日印国交樹立六十周年の集いにおける自身が行った基調講演『日本はアジアの光だった』の内容と拍手喝采だった聴衆の一部とのやり取りや、自身が出会った日本と関わり深い各国の人々との交流、安倍晋三首相が率いる新政権の誕生と、日本人自身が祖国日本をよく見直していくことが必要であることなども記されている。