概要
てんとう虫コミックス41巻及び、藤子・F・不二雄大全集17巻に収録。
自分の物にこのスプレーをかけておくと、どこかに落としたり、失くしたりしても必ず自分の家まで戻って来る。
ストーリー
のび太は本棚の漫画が一冊残らずなくなっていることに気付き、物置も探してみたが見つからず、ママから今朝ゴミ集めに出したことを聞かされる。だが抗議をしても「いくら言っても勉強しないからです!!」と言われてしまい、生きる望みをなくしたと嘆き始めてしまう。
更にそこにやってきたドラえもんも「いつかこうなると思っていた」と言い、「ちゃんと勉強してればこんなことにならなかった」とママに同意見で、これにのび太は前より一日五分余計に勉強していて、今日からもう五分増やそうと思っていたのにあんまりだと大泣きしなが反論。のび太がだいぶこたえた様子だったので、ドラえもんは漫画がもうすぐ帰って来ると言って慰めた。
するとその時外からからバサバサと音がしたので、のび太が外を覗いてみると、なくなっていた漫画が次々に戻って来てのび太は大喜びした。ドラえもんからあらかじめ漫画に「落としものカムバックスプレー」をかけておいたと明かされると、のび太は命の恩人だとドラえもんに抱き着いて感謝。そして試しに自分も野球ボールにこのスプレーをかけて窓から放ってみると、頭にぶつかりはしたが本当に帰って来た。
のび太はこれがれば落とし物も忘れ物も怖くないと、部屋中の物に手あたり次第スプレーをかけはじめた。更に部屋にやって来たママが持っていたバッグにもこれをかけ、お使いを頼まれると恨みを晴らさんとばかりアッカンベーをして絶対にママの言うことは聞かないと言い張った。これに怒ったママも説教を始めたが、のび太は強情に全く聞く耳を持たず、ママは根負けして息を切らしながら帰って行った。
ママを怒らせるとまた漫画を捨てられるとドラえもんから忠告されるも、のび太はこのスプレーがあれば平気と、しずかにも見せてあげようと出て行ってしまった。だがしずかはスネ夫に素敵なビデオを見せてもらいに行く途中で、のび太もこれに便乗することにし、スネ夫に拒否されたものの、しずかの頼みもあってのび太も一緒に行くことになった。ホコリを落としてから家に入れや、おやつのせんべいの粉をこぼすなと散々注意されたが、結局スネ夫が見せたかったのはホームビデオだった。
ホームビデオの内容は緑が原に行ってスイカ割りをしたり、ジュースを飲んだり、花火を打ち上げたりしたものだったが、最後に大きなクワガタやカブトムシがたくさんいたことを聞かされたので、のび太はそれ欲しさにすぐ現地にむかった。しかし現地でいくら探しても一向に見つからず、見つかったのは大量のゴミばかりだったため、掃除をしている現地の人に聞いてみると、ゴミが多すぎて困っていて山も可哀そうだと聞かされのび太もこれに同情。
そこでキャンプ場のまわりにスプレーをかけ、ゴミをそれぞれの持ち主のもとに帰らせた。そして自分も変えることにしたが、ママとドラえもんが財布を探しているとことを見つけ、訳を聞くとのび太はママに二度と漫画を捨てないと約束するなら協力することを提案。ママはこれに即答し、のび太の言う通り家に帰ってみると、財布などは家の玄関に戻っていて、これにドラえもんは不思議がったが、のび太から先ほどバックにスプレーをかけていたことを言われ納得した。
一方その頃スネ夫の家には、キャンプで捨てて行ったゴミが大量に押し寄せ、母親と共にパニックになっていた。