葦海の標
いかいのしるべ
古い形をした四角い剣。かつては王器、または儀式用の武器として使われていたようだ。
Ver.3.5アップデート後、ディシアの追加と同時にモチーフ武器として実装された武器。恒常キャラであるディシアのモチーフ武器でありながらイベント祈願限定武器であるため、実質的には集録祈願限定武器である。
メインステータス | 攻撃力608(最大強化Lv.90時) |
---|---|
サブステータス | 会心率33.1%(最大強化Lv.90時) |
固有能力「砂海の守護」 | 元素スキルが敵に命中した後、攻撃力+20%、継続時間8秒。ダメージを受けた後、攻撃力+20%、継続時間8秒。上記2つの効果は、キャラクターが待機中でも発動できる。また、シールド状態でない時、HP上限+32%。 |
初の★5会心率両手剣である。加えて汎用性も高め。
因みに会心系(つまり会心率と会心ダメージ)の両手剣なら「赤角石塵滅砕」が先に実装されている。
この剣が実装されるまでの限定★5両手剣は
……といった感じで、ただでさえ数が少ない上に汎用性が皆無という酷い有様であった。
この剣はそんな中に現れた「使える」限定★5両手剣であり、攻撃力と会心率のバランスも良いため、モチーフ武器を持たない大抵の両手剣使いにとっては固有能力を多少腐らせてでも装備する価値があるという、ほぼ全ての両手剣使いにとってのナンバー2になりうる良バランスを誇る。
最も適性のあるディシアを除くと、ディルックにとっては待望の武器効果が噛み合う限定★5両手剣となる。
逆に合わないキャラはと言えば、凸を進めると確定会心効果を得るためそもそも会心率が不要な辛炎、ある程度踏み倒せるにしろスキルCTが非常に長いノエル。両者とも共通するのは、自前でシールドを貼るため「被ダメージ時」バフも起こらない点。
国が興っては砂上の楼閣のように崩れ、英傑が流れ星のように現れては消えた時代、砂の王が夢を胸に、海雪のように沈んでいった後、かつて貴人であった盲目の流浪詩人は、鉄のような砂利の大海を気ままに旅し、散り散りになった砂の民から砂海の叙事詩を集めていた。
彼は聞いた。故郷の陥落を、彼の目を刺したあの王子が、その重みに耐えられなかった王位を押しつぶしたことを。
彼は聞いた。あの舞姫が如何にして王者を作り上げ、また如何にして彼らを砂嵐の中に消し去ったかという伝説を。
彼は聞いた。砂の流れに取って代わられる清き泉の哀声を、崩壊し村や部落に分かたれた都市国家の老いた悲鳴を。
彼は聞いた。故郷を失った王子の死と彼の二つの剣の運命を、人殺しが森に消えた物語を…
ここに至り、水のようにつかみどころがなく、砂のように彼を魅了する数多くの歌は、すべて彼の心深くに沈み、積もった。
灼熱の砂嵐の中、廃れて久しい砂漠の夢が、歌の欠片から姿を現した——
「幾重にも重なる砂丘の海の彼方に、赤砂の王の住居は聳え立っていた。」
「多くの街路や路地が赤金の道のように、あの唯一の玉座へと集まっていく。」
「きらめく金の片目のように、貴き心のように、キングデシェレトはかつて、すべての道の終点だった…」
「だが金メッキの熱き夢は遂に醒め、偉大なるその目はまぶしい太陽と砂嵐に眩まされた。」
「運命は歳月の砂のように暗闇の奥底に沈み、流砂の国土は金の塵となった。」
運命の振り子は、王や凡人の愚行のために止まることなどしない。砂海の中の矮小な国々や卑劣な君王は、やがて流砂に飲み込まれる…
かつて偏執的だった王侯は砂の栄誉を固く守るため、森の外に要塞を築いた。
やがて、王の兵士や民は四散し、彼の名も砂のように消え失せた。
罪人を処刑したレガリアが掘り出された池の廃墟に、砂の夢を失っても、砂の海を諦めんとする人々が集った。
存在しない葦海の名のもとに、かつて約束していた夢と呼応する…