概要
中央と地方、また町と町とを結ぶ、行政上、交通上の主要な道路である。
日本で街道が整備されたのは駅制とともに大化改新後で、都城と諸国府を結ぶ街道として大和(奈良県)を中心に東海道・東山道・北陸道・山陰道・山陽道・南海道・西海道などが整備された。このうち都城と大宰府を結ぶ山陽道が最も重視されて大路と規定され、東海道・東山道が中路、他は小路とされた。
中世初期、鎌倉幕府が成立すると、従来の山陽道中心の交通体系は大きく改変して、京都と鎌倉を結ぶ東海道が日本第一の幹線道路としてにぎわった。また、鎌倉幕府のおもな基盤である関東地方では、鎌倉と地方武士の本拠地とを結ぶ鎌倉街道が開かれた。
近世に入ると江戸(東京都)を中心に交通路が完成。東海道・中山道・甲州街道・日光街道・奥州街道の五街道とそれから分岐する脇街道などがあった。
江戸時代に整備された五街道は、明治維新により幕藩体制が崩壊した後も新政府によって国道の経路に指定されて、その道筋は現在の一般国道にも受け継がれている。