CV:悠木碧
概要
フーゴ家に仕えるアンナの弟子の一人。乗機はドロセラノクターン。
常にニコニコと微笑んでおり、本気とも冗談かわからないゆるふわな言動で周囲を翻弄するお調子者。
その本性は腹黒く、敗者への哀れみや思いやりは皆無。特に第4話(と第3話後の予告)で見せた、雪月梅花に喉輪を決めながらのゲっスい笑みは視聴者間でも話題を呼んだ。
世渡り上手でうまくアンナの叱責をかわしているが、そのとばっちりをうけるのは大抵の場合ロサの方であった。
アンナによると下級魔術師の家柄。とはいえ単純な上下関係ではないのか、アンナに対しても意味深な余裕ある態度を崩さず第6話で弟子を辞めると告げアンナの魔力の無さを指摘して去っていった。
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この先グランベルム中盤以降のネタバレが有るので未見の方は閲覧注意
物語中盤、九音の姉・四翠を昏睡状態に陥れた事が明かされ、九音から敵意を向けられるも、四翠の魂を取り込んでいるため、それを感じて迷う彼女を弄ぶ。
更に本来ならグランベルムに参加する理由もなく、ただ流されるまま戦っているような満月に対し、自分と手を組めという誘いを持ちかけ「何もないの貴女には」と彼女も自覚しているコンプレックスを改めて突き付け揺さぶりをかけた。その翌日、水晶からの誘いを断り新月エルネスタ深海と共に戦う覚悟を決めた満月と新月から宣戦布告されるも、「潰し甲斐がある」と挑発で返す。
次の戦闘時、迷いを断ち切れない九音に対し今までのふわふわとした言動とは真逆の冷徹さで「失格」と吐き捨て潰しに掛かるが、アルマノクスを覚醒させた九音に自身のアルマノクスを真の姿・セラドラノクターンへ戻し、九音と満月を圧倒する。戦闘中に機体から放り出され生身になった所を九音に小刀で刺されるが、何故か平然としておりそのまま九音をセラドラノクターンで返り討ちにして殺害する。
その後、満月の正体が人形であると彼女自身に知られてしまい信頼関係に亀裂が走った新月へと、彼女の宝物である人形を壊しながら「新月は魔力に愛されている。だからこそ試練(家族がいない事、親友(アンナ)が嫉妬にかられ新月を憎み始めた事、新たにできた友達(満月)が人形で有った事)を与えられて資格があるか試されている」と人外じみた動きを見せてあざ笑う。
だが彼女は降り注いでいた雨をまるで時を止めたかのようにその場で停止させるという魔法じみた現象を引き起こして告げる。
「(人間に魔術師の資格があるなど)認めない。グランベルムに勝って私がそれを証明して見せる」と。
そして最後の戦闘で、人形である満月が自らが生き延びる方法である「新月が本当の魔術師となって魔力を使って不安定になった満月を救う」と言う事を捨て、新月の望みである「魔力の消滅」を叶えるのを手伝うという覚悟に対して怒りを見せ、満月を撃破し彼女を消滅させる。
そして、最後に残った新月と激突、マギアコナトスから魔力を与えられているのは彼女だけではないと告げ、一進一退の攻防を見せるが、アルマノクスを遠隔操作するという離れ業で大ダメージを受ける。しかしそれでも倒れず彼女は語る。
水晶はグランベルムという儀式のために生まれた「審判者」であり、彼女が参加する者たちの心を弄ぶような行いをしていたのは「試練」であり、それを超えさせる事で魔力を扱うにふさわしい魔術師を誕生させる事が彼女の存在理由だった。しかし、今までの勝者たちはマギアコナトスの膨大な魔力を前にしてその恐ろしさに壊れていった。そして勝者たちの誰もが「平穏」を最後に求めていたと。
だがそれは、魔術師の誕生のために生まれた「審判者」である水晶にとっては許しがたい事実であった。
誰もが魔術師になるために戦いながら、それを前にした途端にしり込みした上に拒絶し、そのため魔術師となる者がおらずに終わり次のグランベルムが行われる。その繰り返しで水晶は永遠に終わらない役割を演じ続けなければならない苦痛から、いつしか自身が「魔力を欲する癖に最後にはそれから逃げる人間ではなく、自分が魔術師になる」という目的を見出す。
新月を戦闘不能寸前まで追い詰めるが、魔力に反応し現れた満月の意識体が新月に力を貸した事で誕生したアルマノクス・ヴィオラカッツェFFによって敗北する。
ヴィオラカッツェに貫かれながら「魔力を前にした時、今までの勝者たちの様に新月自身が新月の願いを裏切る、それが人間だからだ」と負け惜しみの言葉を吐き、以前の満月の様に手が本来の姿である人形の物になりながら消滅する。
その後、思念体の姿で現れ、アンナ、九音の幻影と共に魔力を消せばその報いとして新月の存在は不安定になり、他者から認識されなくなり永遠に存在し続ける地獄が待っているかもしれない事を突き付けるが、満月の思念との対話で覚悟を決めた新月の姿に観念した様子で消えていった。
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哀しき悪役:死ぬことも許されず試練を与え続け、しかも結果的にはそれを台無しにされ続けたという点を見れば。