近江真吾
おうみしんご
私立A川高校に通う、オカルトに異様に詳しすぎる高校生。
時に街中の雑踏の中で占い師として生計を立てており、どこか飄々として達観めく言動が目立つ存在。
ちなみに弟が一人いるが、その弟をはじめとする家族とは後述する事情から疎遠。そのため弟が登場した時には、他ならぬその弟本人からスネられてシカトされている。
自らを「裏道には詳しい」と自称。「ソロモンの笛」と呼ばれるオカリナを愛用し、時にこれを触媒に召喚魔術を執り行って、契約している悪魔を使役する。
特に地獄の悪魔であるフェレス兄弟(フェスとセド)と契約しており、この兄弟を使役する事が多い。なお兄弟の兄であるフェス(絶賛反抗期中)からは反発される事も多いが、その度に「ソロモンの笛」を使っておしおきしている。
そして彼を知る悪魔および魔女たちからは「悪魔(魔女)よりも悪魔(魔女)らしい人間」というトンデモな評価を与えられている。
『HAUNTEDじゃんくしょん』における、青はんてん子の事件で北城遥都らS東聖徒会の面々と知己を得る事となる。ただしアニメ版では様々な都合から改変されたため登場しなかった。
時にオリエンタルな衣装に身を包み、浅草にある「アンダーヘブンズバー」にて占い師として生計を立てておりタロットカードなどを操る。
初登場時はおかっぱ姿の男子生徒であり、次に髪を切ってサングラスを付けた占い師風の姿で再登場、最終回付近でまたおかっぱとなる。
「 ほら、幸いにも僕は裏道には詳しい悪魔くんだからさ 」
その正体は「ら・むうん作品の世界観における『悪魔くん』に相当する存在」で、オカルト業界において一万年に一人この世に生まれ落ちる救世主(天才児)と予言されていた少年。ら・むうん作品世界における、どチートの一人である。
ここまでの説明で理解できると思うが、もはやあえて指摘するまでもなく水木しげる作品である『悪魔くん』をモチーフとしたキャラクター。(ちなみに「ら・むうん」そのものは水木の弟子筋の集団という扱いなので著作権的にはグレーゾーンとされている)アニメに出ることができなかったのは(おそらくは)この設定が原因。
幼い(ら・むうん各作品の描写を見るに小学生くらいの)頃に理想に燃えて壮絶な聖戦を体験し、これに加わった勢力のひとつにおいて盟主として行動していた事がある。フェレス兄弟の父は、その聖戦を共に乗り越えた仲間のひとり。その際に仲間たちと共に理想郷を目指そうとするも、他ならぬ人間の仲間の裏切りに遭遇して敗北し、正体を隠して裏通り(ら・むうん世界観に言う「UNDER HEAVENS」すなわち、天国でも地獄でもなく現世ともズレている場所)で生きている人物。
聖戦における「人間の仲間の裏切り」は、他ならぬ「人間であれば決して逆らえぬ業」ゆえの事と理解して、これをあえて許している。が、同時に「人間とは何者をもってしても救いようがない存在」と見切りをつけており、その後は理想も願いも捨て去って、ただ傍観者として人間の行く末を見守り続ける道を選んでいた。
が『HAUNTEDじゃんくしょん』にて遥都と出会い、今一度、彼らを通して自らの理想への想いを取り戻し、そこに近いと感じたS東聖徒会に力を貸す。以降は、人間への絶望を思い直して希望を見出し「世界のため」ではなく「目の前の人々の笑顔のため」に手を差し伸べる、言わば「予言者(アドバイザー)」としての道を見出した。
このような過去から、とにかく顔が広い。(特に悪魔や地獄の関係者に対して)さらにガチの悪魔や魔女から「悪魔よりも悪魔らしい人間」などと評される事もある。もちろん彼が契約している悪魔たちのメンツは、いわゆる12使徒であり、フェレス兄弟との契約は第1使徒である兄弟の父親から継承されたもの。
また、とある場所にある「妖怪の森の番人の少年」や、その恋人であり番人の代わりに森を守る少女の「ネコちゃん」とも親しい。
※ 以下、どーでもいいけもしれないけれど、大事なネタバレ
実は真吾を裏切った人間の仲間の筆頭人物とは、真吾を最もよく知り、そしてその理想に大きな共感を示していた少女である。その様子をつぶさに見ていた真吾の仲間である(真吾の世界の)鳥乙女は「彼女が悪魔くんの初恋だった」と評していた。
同人誌版では遥都に対して友情という言葉で片づけるには収まりきらないお姉様を滾らせるアレな描写が目立つことがあるが(まぁ、ら・むうん世界における悪魔という存在は、それ自体が「ひとつの魂の輝きに対しての敬意を示すにおいては性別など些細な事であり男も女も関係ない」という思想の下にあるのだが)それもまた破れた初恋が影響しているのではないか、などと言われる事がある。
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『HAUNTEDじゃんくしょん』二次創作。続き。長いです。 *『踊る包丁』という怪談があるようで『切りたがる包丁』はそこから。 前作までの閲覧・評価・ブクマ等ありがとうございます!7,129文字pixiv小説作品