概要
日本では大伴昌司が金星ガニという呼称で紹介したが、英語圏では "Cucumber Creature" と呼ばれることが多いらしい。
なお "cucumber" はキュウリをさす単語だが、 "sea cucumber" はナマコのことになる。
その他、独特な形状から『アイスクリームコーン』『(尖がり帽子を被った漫画キャラに因んで)Denny Dimwit』等とも呼ばれる。
当初は監督の科学考証に基づき平たい形状の生物として造形されたが、映画の怪物としては迫力に欠けたため(主演女優からも「本当にこれが地球を征服しに来たの?」と蹴り倒された)、上方向にパーツを継ぎ足した結果がコレである。
金星ガニの鋏は人間を絞め殺せるほどの力があり、身体を覆う甲殻は至近距離でバズーカ砲を食らっても傷つかない強度を持つ。
弱点は眼球。つうか、目に直接火炎放射器を押し当てられたら普通は助からないと思うが。
また精神操作用のデバイスである蛾のような蝙蝠のような飛行生物が、金星ガニの体の下部から出現する描写もあり、この飛行生物が金星ガニの幼体である可能性も否定は出来ない(地球の甲殻類も、幼体と成体で形態がまったく異なる)。
ただしこの生物は蟹ではなく、キノコから進化したとする説もある(要検証)。
金星怪人ゾンター
なお、本作は十年後の1966年に「金星怪人ゾンター」として再映画化されている。
監督はラリー・ブキャナン。内容もほぼ同じで、この金星ガニの代わりに出てくるのが、三つ目の鳥人間、またはコウモリ人間のようなデザインの『ゾンター』である。どこぞの勇者王の敵とは関係ない。
繰り返すが「ゾン『ター』」であり、どこぞの勇者王の敵とは関係ない。大切な事なので二度言いました。
こちらも、毒針を持つ鳥型の生物を使役する。この鳥の羽に刺された者は、ゾンターに精神操作されてしまう。
元映画からして「なんでこれをリメイクするんだ」と言いたくなるような作品ではあったが、当然ながらこちらの出来および評価も最低最悪であった。そもそもが、オリジナル版で唯一の人気を得られた「金星ガニ」を、全く別物のデザインの怪物に変更する……という事をしでかしているため、推して知るべしである。
しかも金星ガニは、(一応は)洞窟から出て(一応は)戦っているが、ゾンターは洞窟から一歩も出ない。
というか、劇中一歩も歩かず、ただ洞窟内で立ったままモソモソ動くだけである。最後の最後には(伏線もなくいきなり出てきた)「プルトニウムの入った銃」で、あっさり倒される。
関連タグ
ミ=ゴ…クトゥルフ神話におけるミ=ゴは、甲殻類を思わせる外見に対し、体組織は菌類に近いものとされている。地球人をスパイとして利用する手法も金星ガニと似通っている。