概要
とある魔術の禁書目録に登場する一方通行の本名と噂される名前。
初出は原作6巻47ページ13行目の上条当麻の妄想。
2004年12月に同じ電撃文庫作家の成田良悟が、作者の鎌池和馬へ「一方通行が実は女の子とかだったら、私的には最高のキャラなんですが」と伝えたことが発端とされるが真相は不明。
いずれにしろ、2005年に発売した旧約5巻では一方通行の性別が不明であることが匂わされ、6巻で鈴科百合子という単語が登場。女性説が浮上することとなる。
容姿
夏用のセーラー服にミニスカート、三つ折り靴下を着用しており前髪の左上に花の髪飾りを付けている。
設定画で着用しているセーラー服は上条の通うとある高校の夏服(原作ver)。カラーのラインは2本。
公式での扱いについて
先述したとおり原作で名前が登場するのは6巻、クラスに転校生が来るという話を聞いた上条が「年齢詐称した御坂美琴や神裂火織が突撃してきたり、一方通行の本名が実は鈴科百合子ちゃんだったり~」とその後の展開を想像した事による。
設定画は8巻に掲載されている。ちなみに原作イラスト担当のはいむら氏の画集でもしっかり収録。
彼女(?)自身が作中に出た例としては2005年発売の電撃hPa内に掲載された『とある学園の禁書目録』のみとなる(文庫未収録)。
この作品はとある魔術の禁書目録の登場人物が学園モノを演じなければならないという公式パロSSで、その作中において一方通行は『鈴科百合子』という名前でセーラー服を着用し『何の前触れもなく唐突に現れる、色々ヤルけどちょっぴり憎めねェキャラ』を演じている
(上条からは『お前はさんざん傍若無人に主人公を振り回した末に最後の最後で手編みのセーターを手渡してくれるちょい不良気味の素直になれない女の子か!?』とツッコまれている)。
アニメでは転校生を想像するくだりはカットされたが、『とある魔術の禁書目録たん2』において上条に反射を破られ頬を染める一方通行が描かれている。
コミカライズではしっかりと描かれており、なおかつ本誌掲載版と単行本版(7巻)で修正が施されている。
本誌版はアニメ版とある高校のセーラー服、単行本版では設定画のものを着用(ちなみに本誌版には「ナニジロジロ見てやがンだ引っこ抜くぞ三下ァ」とセリフ有)。
また、『とある日常のいんでっくすさん』1巻カバー裏、『とある偶像の一方通行さま』1巻のおまけ漫画にも登場している。
これ以降、特に触れられる事も無かったが……
名前について
「鈴科百合子」という名前はあくまで上条が考えた妄想であり本名と確定したわけではない。
ただし一方通行の本名については随所で触れられており、旧約5巻の一方通行の回想では
「名字は二文字で名前は三文字。いかにも日本人らしい名前だったし珍しくもない名前だったはずだ」
とされている。
また、旧約6巻から10年以上が経過したころ、新約15巻にて登場した去鳴によって突如『意外と可愛い本名』であることが暴露される。
そして新約22巻リバースでは、ついに本人の口から「俺の本名だって知らねェだろ」と言及された。
なお、この発言は上条に向けて放たれており、傍点つきで妙に含みのある表現となっている。
今後の伏線回収が待たれる。
暗闇の五月計画
学園都市最強の超能力者である一方通行の演算パターンを参考に、 各能力者の自分だけの現実(パーソナルリアリティ)を最適化、能力者の性能を向上させようというプロジェクトが発足される。それが「暗闇の五月計画」である。
被験者として名前が挙がっているのは絹旗最愛、黒夜海鳥、釣鐘、杠林檎、と少女ばかりで、一方通行=女性説を裏付けるには不十分なものの匂わせるかたちとなる。
この計画の名称の元ネタとして鈴蘭の学名C.majalisが挙げられる。
C.majalisは、五月の谷間の(百合)の意味であり、ラテン語聖書では"lilium convalium(lily of the valley)"という。また、五月に花を咲かせることからMay lilyやMay flowerと呼ばれた。
余談であるが、作中において天使のモチーフとしてたびたび百合が登場する。
中国版MMO
中国で配信されているMMOにて2018年4月にエイプリルフール企画として鈴科百合子がプレイアブルキャラとして実装される。
服装はアニメ版とある高校の制服を着用しており、髪飾りは百合の花になっている。
声は岡本信彦の物を加工した女性声を使用。別衣装としてチアリーダー服も実装されている。
戦闘スタイルは一方通行とは違い、箒を振り回したりハートの光線を出したりとラブコメヒロインのような女子力を発揮している。
幻想収束
『とある魔術の禁書目録 幻想収束』では2019年のサービス開始当初は未実装。公式生放送のコメント欄にて、百合子の実装を求める声がたびたび上がっていたが、コメントが拾われることは一切なかった。
しかし、2022年8月29日の『とある開発の情報発信vol.6』にて唐突に開発陣から触れられファンの間で騒然となる。
ただしこの時点では「鈴科百合子は謎なんで…」「誰もちゃんと鈴科百合子を知らないんで…」とのプロデューサーの口調から実装は難しいものだと思われていた。
それから半年が経ち、コメントが拾われて以降百合子を求める声は明らかに少なくなっていたにもかかわらず、2023年2月27日の『とある開発の情報発信vol.8』にて再度言及。
プロデューサーからは相変わらず「ハードルが高いんで…」との答えであったが…
2023年3月30日の『公式生放送#19』にて、ついに『フェス限定☆3アシスト【謎の美少女】鈴科百合子』の実装が発表され、トレンド入りする事態となる
なお、声は一方通行と同じく岡本信彦氏が担当。ツイッターで「美少女の役をガチでやりました」とツイートしている。