概要
神社を囲むようにして存在する森林のこと。「社叢」(しゃそう)とも呼ばれる。
古来、地域の自然を神様として祀った場所が神社であり、その象徴が鎮守の森であった。
かつては集落ごとに大小さまざまな神社があり、鎮守の森があった。しかし、現在は森そのものに対する畏敬の念は薄れ、都市化の進展とともに森は失われつつある。
だが農村地帯の多くでは現在でも大切に残されていることが多く、鎮守の森は自然とともに暮らしてきた日本の原風景、ノスタルジーを感じさせる場所として創作物等にもしばしば登場する。
鎮守の森は古くから変わらず存在するため、周辺の自然が破壊されていることが多い現在では、かつてのその地域の自然を知るための数少ない手掛かりとなっていることも多い。調査の過程で貴重さが確かめられ、天然記念物等の形で保護されることもある。