長10cm高角砲
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ちょうじっせんちこうかくほう
大日本帝国海軍が第二次世界大戦時に使用された艦砲。
40口径12.7cm高角砲を開発した日本海軍は次期高角砲として長砲身砲を計画し、1933年から試作砲によるデータ収集をはじめた。1935年より本砲の設計を始め、1938年正式採用された。正式名称は、「六五口径九八式一〇糎高角砲」。本砲は秋月型駆逐艦の主砲として有名である。しかしその高性能ゆえの生産性の低さから、その他には空母大鳳と軽巡大淀に搭載されただけに終わった。
本砲の最大の特徴は65口径という長砲身を採用したことである。これにより40口径12.7cm高角砲に対して最大射程、最大射高ともおよそ1.4倍となっている。その反面、砲の命数は短く40口径12.7cm高角砲の1,000発に対して本砲は350発とおよそ1/3となっている。このため艦内工作でも砲身内筒を簡単に交換出来るようになっていた。しかしながら実際に交換の機会があったかどうかなどの詳細は不明。また砲塔の機構が複雑になり量産には適さなかったとも言われている。
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