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三国志の英雄・劉備の嫡男である劉禅の幼名。


由来*編集

三国志演義によると、劉備の側室であった甘夫人が妊娠中に「北斗七星を飲み込む」という夢を見たことから名づけられたという。


しかし…*編集

演義らしいロマンティックなエピソードだが、皮肉にもこの作品の影響等で本場中国では「愚か者」や「無能」を意味する言葉となるほどに嫌われている(「扶不起的阿斗」…“どうしようもない人物”という意味の慣用句。降伏後にで開催された酒宴での逸話から)。


即位時の年齢は17。戦場に出てないから軍功はないのが当たり前だし、政治は基本的に諸葛亮をはじめとした優秀な部下に丸投げしていたのでこちらも業績がない。さらに宦官の監修など、皇帝・為政者としてやらなければいけない事をやっておらず、一部の家臣や同盟国・の使者や丞相からも暗君、またはそれに準ずる評価を当時から受けてしまっていた。


こういったことから、演義では誇張や創作により徹底的に暗愚に描かれ滅亡の責任を一身に背負わされるという酷い扱いを受けるに至った。


実際のところは陳寿の評における「白糸は染められるままに何色にも変ずる(=部下がよければ仁君、部下が悪ければ暗君)」といった評価が一番妥当だと思われる。


劉禅」の記事も参照のこと。


その他*編集

  • ロマンシングサガ2では、演義での彼がモデルと思われる領主「アト王」が登場する。
  • 「阿呆」の語源となった、というのはあくまで俗説。…が、すんなり信じられてしまうほど、彼の悪評が浸透しきってしまっているといえる。

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