概要
魏とは、中国の三国時代に曹丕が建てた王朝。主に華北一帯を支配し、首都は洛陽。
また他に曹氏の王朝である為、「曹魏」や「北魏」に対して「前魏」と呼称されることもある。
略史
後漢で実質的に権力を掌握し、華北での支配を確立した曹操。
その曹操が死に、父の後を継いだ曹丕は、献帝から禅譲を受け即位する。これが「魏」の建国である。
これを正統と認めない蜀漢から北伐を受けるが、撃退する。後憂を絶った魏は楽浪郡や帯方郡で自立していた公孫氏を滅ぼす。
しかし、国内では曹丕、その子の曹叡と短命な皇帝や幼帝が続いたこともあり、徐々に重臣の司馬懿の権力が強まる。これに危機感を抱いた皇族の曹爽は司馬懿排除を企てるが、逆にクーデターを起こされ処刑されてしまう。これにより、司馬氏の権力は強まり、魏の皇帝は傀儡と化す。
一方で外征面では、皇帝劉禅の体たらくにより、衰退の一途を辿っていた蜀漢を滅ぼす。
その間にも、着々と権力基盤を固めていた司馬氏は、司馬懿の孫・司馬炎の代となり、ついに魏からの禅譲を実行する。
これにより魏は滅び、西晋が建国された。
王朝の成立は西暦220年、終焉は265年である(45年間)。政権としては196年に曹操が後漢の実権を握った時に事実上、始まっているが、249年の司馬懿の政権掌握以降は傀儡となったため、政権として機能していたのは53年間ほど。そのうち王朝だった期間が29年間程であり、いずれにせよ、短命な王朝であった。皮肉にも、後継の西晋とその期間の長さは大して変わらない。王朝の崩壊の仕方があまりにも愚昧かつ悲惨であった西晋より遥かにマシであったことが救いであろうか。
主な所属人物
■君主
■曹一族
■夏侯一族
■五将軍
■武官
- 許褚
- 典韋
- 李典
- 呂虔
- 田豫
- 朱霊
- 路招
- 韓浩
- 典満
- 史渙
- 李通
- 蔡瑁
- 張允
- 文聘
- 牛金
- 龐徳
- 高覧
- 臧覇
- 張燕
- 張繍
- 侯成
- 宋憲
- 魏続
- 劉岱
- 王忠
- 劉延
- 呂曠
- 呂翔
- 馬延
- 張顗
- 趙昂
- 楊阜
- 杜襲
- 董衡
- 董超
■文官
魏末期(北伐以降。西晋で活躍した者を除く)
■女性
関連作品