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概要編集

龐悳とも表記される。南安郡狟道県の出身。

従兄に龐柔、子に龐会らがいる。


元々は涼州軍閥の馬騰馬超親子の配下。曹操に敗れた馬超が漢中の張魯に身を寄せた時もこれに従うが、そこで馬超と袂を分かち、曹操に仕えた。曹操の配下として活動した期間は短かったが、その忠烈な最期を称えられ、史書に名を残す事となった。


生涯編集

馬騰・馬超・張魯の配下時代編集

若くして郡使・州の従事となった。その後、初平年間に、涼州の軍閥の長の1人である馬騰に従い、羌族や氐族を撃退する功績を挙げ、度々昇進し校尉に昇った。

曹操の要請で馬超と従軍し郭援を斬り高幹を撃破した汾水の戦いなどで数々の戦果を挙げ、その武勇は馬騰軍随一と称された。


馬騰が入朝して衛尉に任命されると、龐徳は馬超にそのまま仕えた。馬超が渭南で曹操と戦って敗れると、馬超に従って漢陽に逃げ込んで、冀城を死守した。後に龐徳は、再び反乱を起こし敗れた馬超に従い漢中に落ち延び、馬超と共に張魯に従った。その後に馬超は張魯から出奔し劉備に仕えたが、龐徳はそのまま張魯の下に留まった。しかし、215年に曹操が漢中郡を平定した時、張魯と共に曹操に降伏しその家臣となった


魏の武将として編集

曹操は龐徳の勇猛さを知っていたので重用し、立義将軍に任命し関門亭侯に封じ、所領数を300戸とした。


荊州南陽の宛城で侯音や衛開らが反乱を起こすと、曹仁と共に鎮圧して侯音と衛開を処刑した。続いて樊城に駐留し、劉備の義弟・関羽に備えた。龐徳には従兄と旧君の馬超が劉備の元にいたことから、樊城の諸将達は彼を疑った。

しかし、龐徳は常々「私は国のご恩を受け、命を懸ける事で義を行うものである。この手で関羽を討ちたい。今年関羽を殺さなければ、関羽が必ず私を殺すであろう」と語っていた。その証拠に、後に関羽と戦って矢をその額に命中させた。当時、龐徳は白馬に乗るのを常としていた為、関羽の軍勢は龐徳を白馬将軍と呼んで畏れた。


曹仁の命令で樊城の北10里に駐屯したところ、長雨の影響で漢水が氾濫して平地が水没してしまい、関羽の船によって攻撃を仕掛けられる事となる。孤立無援の中、水没していない丘に登り、弓矢による反撃を続けた。

水が増してくると結局兵は挙って降伏してしまったが、龐徳は濁流の中で配下の将一人と部隊長二人と共に、最後まで抗戦した。決して諦めずに曹仁の元に帰還しようとして小舟に乗るが、水の勢いで龐徳の小舟が転覆してしまった際、ついに捕縛された。


関羽に降伏を勧められるも、龐徳は「我は国家の鬼となり、賊将にはならぬ」と述べ、曹操への忠義を貫き通して降伏を拒否、関羽によって首を討たれた。


ちなみに同時期に捕らえられた于禁は降伏し命を永らえたが、後に曹操に「わしが于禁を知ってから30年になる。危機を前にし困難に遭って、(忠義を貫いた)新参の龐徳に及ばなかったとは思いもよらなかった」と言われる羽目になる。


余談ではあるが、彼の長男の龐会は258年の諸葛誕征伐では司馬昭の配下として、263年の蜀漢征伐では鍾会の部将として従軍し活躍した。そして45年間もの間父親を殺された恨みを忘れなかった龐会は蜀が魏に降伏した際に、関羽の一族や血の繋がりのある者をことごとく処刑したという。


三国志演義編集

『三国志演義』では馬騰の腹心として登場。

潼関の戦いの後、病気であった龐徳は馬超に従軍することできず漢中に留まる。曹操軍が漢中に攻めて来た際に奮戦し夏侯淵許褚らと一進一退の攻防を行った。

龐徳の武勇を評価した曹操は、張魯の部下・楊松を買収して張魯陣営は混乱した。その後の戦いで龐徳は捕らえられて曹操に降る。


史実とは異なり、漢中で劉備軍とも対峙しており、猛将の魏延を退けている。

また、合肥の戦いでの将軍・陳武を討ち取っている(史実で陳武を討ち取ったのは張遼)。


樊城の戦いでは、出陣前に敵対するに元主君の馬超がいるため、周囲に自分が裏切るかもしれないという疑念を抱かれ、それを晴らすために戦に赴く前に自らの棺を用意し、命に代えてでも関羽を討つという意思を示している。

援軍の大将である于禁と、副将の龐徳は不仲であったが、龐徳は一騎打ちで関羽を相手に互角以上に戦い、弓矢で関羽の左腕を負傷させる奮戦ぶりを見せる。しかし水攻めを受けて孤立し、船を奪って逃げようとするも周倉によって捕縛された。

関羽からは劉備に仕えることを勧められたが龐徳は拒否し、処刑された。


真・三國無双シリーズ編集

無題

こちらを参照


関連タグ編集

三国志 曹魏

馬超 関羽

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