「霹靂劫」とは、 霹靂布袋戲で素還真が登場するシリーズの第7作目である。
1990年3月開始で、全30集。
予告詩は「聖魔之戰破界限,苦滅集境三連貫。三判亂世英雄劫,更使還真心為難。」
日本語訳:「聖と魔の戦いは限界を破り、苦境・滅境・集境の三つの境界が繋がってしまった。三途判が世を乱すことで英雄たちは災禍に遭い、素還真の心をさらに困らせる。」
作品解説
概要
「劫」という語には「災害」「強奪」「囲碁の局面」等の意味があり、予告詩から推察すると、タイトルは「災害」を意味する可能性が高い。英訳題は「THUNDER Plunder」。
前シリーズから続く集境の侵略に加え、滅境に封じられていた十三邪霊が苦境に現れ、事態は混迷を深めていく。そして、物語は次シリーズへ引き継がれる。
ちなみに、公式の紹介文では南覇天や歐陽上智の名が挙がっているが、本編には出てこない。公式の紹介文はシリーズ開始前に予定で書いているらしく、最終的に内容が合わなくなることがある。
主な登場人物
中原一の賢人。過去の世界に行ったまま行方不明になる。
素還真の実子。彼の誕生が巡り巡って、滅境の封印を解くきっかけになる。
- 紫錦囊
苦境に忽然と現れた紫の衣服の文人。高い武功と先見の明により、武林の危機に対処する。
- 崎路人
集境から仇を追って来た青年。紫錦囊とともに素還真不在の武林を奔走する。
- 燈蝶
崎路人の追う仇敵。集境十八樓樓主の一人と入れ替わり、苦境への侵略を始める。
- 慈航渡
滅境で「聖翁」と呼ばれる人物。素續緣を助ける。
- 天下第一棺
自力で動き回る巨大な棺桶。彼が納めるにふさわしい「天下第一人」を追っている。
- 絕情師太
道境の女先天。弟子の金娃、銀童とともに川辺に住む。
- 鬼王棺
滅境から現れた「三途判」の一人。四角い頭の異人で謀略家。武功も高い。
- 業途靈
滅境から現れた「三途判」の一人。鬼王棺同様陰謀に長ける。
- 腹中首
滅境から現れた「三途判」の一人。首がなく腹に顔がある異様な姿をしており、女好き。
- 半邪郎
半人半龍の異形。北極の深海にある「大宇神宮」を支配し、武林へも手を伸ばす。
- 半人龍
半邪郎の兄弟だが性格は真逆。弟子の枯葉に「妖人譜」を託す。
- 枯葉
物静かな剣客。派閥に属さず自らの意思により行動している。
- 霧谷老人
雲渡山の奥にある濃い霧に包まれた谷に住む老人。中原正道の人々を陰ながら支援する。
- 正傳
滅境に住むただの書生。ひょんなことから三境の争乱に巻き込まれる。
- 燕渡關
滅境の誇り高き青年剣士。正傳とともに苦境に逃れた十三邪霊を追う役目を与えられる。
素還真の妻で素續緣の母。崎路人の師に助けられる。
- 金小開
魔域が恐れる「九月九日午前零時に生まれた子ども」の一人。養育されていた雲路天宮が魔域の襲撃を受け、武林に現れる。
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関連リンク
- 公式サイト紹介ページ「霹靂劫」※中国語