概要
2016年10月から公開され、物語は前作「霹靂狼煙之古原爭霸」に続く。
タイトルの前半は過去作の「霹靂天命」からとったもので、後半の「仙魔鏖鋒」は仙と魔の激しい戦いを意味する。「仙」は天跡または精霊天下を指し、「魔」は地冥または幽界を意味する。
作品名は「仙魔鏖鋒」と短く略称される。
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あらすじ
古原争霸で各勢力を争わせた夸幻之父だが、古原争霸が終わった後、彼は皆に非難され、敵視されてしまう。四面楚歌の中、彼は解鋒鏑に庇われ、一命を取り留める。霊体を捨てた彼は武林にどんな変化をもたらす?
精霊一族と幽界、敵対する二大勢力。
精霊一族の皇暘耿日が精霊天下最強の「暘神」ごと逆神暘を呼び覚ませ、武林に新たな戦乱が始まる。
一方、幽界の権力者である夔禺疆は「九五之盒」を入手し、覇権を握ろうとする。
はるか昔、精霊一族と幽界の戦いの真相が徐々に明かされていく。
そんな中、神秘たる天地人三乘の天跡、人覺、地冥が人界に姿を現す。
彼らの予言は武林にどんな影響を及ぼす?
謎の槍の使い手・孤星淚の出現は、槍界にどんな衝撃を与えるのか?
遂に単鋒剣術を極めた墨傾池、彼の目的は果たして?
一頁書の行方はいかに?すべての答えは「霹靂天命之仙魔鏖鋒」にある!
主な登場人物
天跡(てんせき)
天地人三乘の一人、またの名は「神毓逍遙」。
容姿は素還真と酷似しており、ある意味本作の主人公。
よく悪ふざけをする性格で、ギャグシーンが充実。
人覺(じんかく)
天地人三乘の一人、またの名は「非常君」。
天跡と地冥の間の争いを止めて、現状維持させようとするが……。
地冥(ちめい)
天地人三乘の一人、またの名は「鬼諦」。
一人称は「眩者(げんしゃ)」で、天跡と敵対している。
各勢力の人々に闇の力を与え、争乱を引き起こさせた陰謀家。
寄曇說(きたんせつ)
夸幻之父が逆神暘に殺された直後、梵天一頁書の霊珠によって復活した姿。
彼の存在は一頁書であって夸幻之父であることから、命がたびたび狙われる。
楚天行(そてんこう)
正体不明の賢人。仙人萍を手に持つ。
夸幻之父に何らかの思い入れがあるようで、彼と行動を共にする。
仙脚
(せんきゃく)
天跡の本拠地。天跡が練仙者たちを部下にして、ここで修行を励む。
素還真不在のため、本作の中原正道の中心はこちらにあたる。
大漠蒼鷹(だいばくそうよう)
天跡の友人にして凄腕の刀客、天跡に協力する。ギャグシーンではツッコミ役。
秦假仙(しんかせん)
シリーズ屈指のトリックスター。天跡に救われ、仙人の力を与えられた。
新たに摩弗羅、金蛾人を弟分にして、天跡のために天下第三人として活動する。
金蛾人(きんがじん)
不死身の蛾の魔人、デザインが一新して20年ぶりの再登場。
あらゆる方法で亂世狂刀に復讐するが、返り討ちに遭う。
その後、半ば強引に秦假仙の弟分にされる。
摩弗羅(モフロー)
かつて赫墨一脈の闇尊として恐れられた存在だが、本作では平凡なカツラ売りになった。
その後、半ば強引に秦假仙の弟分にされる。ギャグシーンは金蛾人より少ない。
精霊天下
(せいれいてんか)
自然を愛し、自然とともに暮らす精霊たちの組織。
前作終盤で暘神が登場したことで、各種族の精霊たちが彼の元に集う。
逆神暘(ぎゃくしんよう)
精霊天下最強の存在にして狩宇天脈の主。「暘神」と敬称される。
人間と魔族を卑下し、滅ぼそうとするが……。
造型は白い棄天帝にそっくり。
皇暘耿日(こうようこうじつ)
狩宇天脈の暘帝(ようてい)。前作では古原争霸の参加者として知られる。
逆神暘を呼び覚ました後、彼の指示に従い行動する。
皇暘曜雪(こうようようせつ)
狩宇天脈の雪爵(せっしゃく)。月憐(げつれん)という妹を亡くしている。
爽やかな性格で、逆神暘のことをボスと呼んでいる。
天織主(てんしきしゅ)
七大精霊の一人、禁城血脈の主。気性の激しい女性で、またの名は罌粟(けし)。
琥珀という娘を持つが、はるか昔夸幻之父の陰謀に嵌り、すでに故人である。
戰神猊(せんしんげい)
猂野獣脈の王、またの名は「獣王」。勇猛で好戦的な性格で、啟示國度の恨吾峰を敵視している。
一度何者かに改造され棄神類の「虩」として活動するが、その後元の姿に戻る。
樂尋遠(らくじんえん)
下剋上の梟雄。前作で患天常を殺した反動、患天常の傷が自身にも及ぼす。
逆神暘に降伏したふりをして、機をうかがって彼を討とうとする。
幽界
(ゆうかい)
「焦土魔宇」という計略で苦境征伐を目論む魔族たちの組織。
かつて魔君と聖母が存在した。繭族や聖族など、さまざまな種族が存在する。
夔禺疆(きぐきょう)
幽界の天地双繭の「天魔繭」、現在の幽界の権力者。
聖母の力を飲み込み、覇権を握ろうとする野心家。
地繭無限(ちけんむげん)
幽界の聖母を復活させようとする。
朱雀衣(すざくい)
地繭無限の妹、容姿端麗だが残念な美人。
夔禺疆のことを「あの金虫」、生命練習生のことを「露出狂」呼ばわりしてる。
九千秋(きゅうせんしゅう)
白い提灯を手に持つ白髪の男性、生命練習生のことを気にかける。
彼の正体と本当の目的は……。
縱橫子(じゅうおうし)
「棋邪」の二つ名を持つ象棋や囲碁などを精通した達人、碁石を剣に変化できる。
とある理由で幽界の軍師になる。
槍界
(そうかい)
武林各地にいる槍の使い手たち、天子臺に入る資格を巡って競い合う。
「槍界」自体は組織ではない。
生命練習生(せいめいれんしゅうせい)
槍神という二つ名を持つ熱血男児。紅塵雪に恋心を抱く。
幽界の魔君と何らかの関係があるようだが……。
紅塵雪(こうじんせつ)
文武両道の才女、單鋒劍の使い手。前作の古原争霸の参加者。
天子槍という身分で槍も使う。玉梁皇に狙われる。
玉梁皇(ぎょくりょうこう)
武都を創立し、北嵎を統一した梟雄。前作の古原争霸の参加者。
槍界最強の覇者になるため、どんな卑劣な手段を使っても厭わない悪人。
孤星淚(こせいるい)
百歩銀邪槍の使い手で、特殊な体質を持つ。言葉が話せない。
その正体は精霊天下の錻鍠玄脈の亡き領主・寒武紀の息子。
徳風古道
(とくふうこどう)
儒教の組織。中原を守るために行動し、論侠行道の存在を支持する。
かつて儒門血案という事件が発生し、單鋒罪者によって多くの仲間を失った。
君奉天(くんほうてん)
儒門の法儒、玉離經と墨傾池たちの先輩。生真面目で悪を許せない性格。
玉離經(ぎょくりけい)
德風古道の主事。フランクな性格で、身分問わず誰にも気さくに接する。
疏道譴(そどうけん)
德風古道の副主事。單鋒罪者の件を厳しく処理し、邃無端を追い詰めようとした。
墨傾池が邃無端を庇う行為に不満を抱くが……。
墨傾池(ぼくけいち)
儒門高層の聖司、單鋒劍の使い手。友人の邃無端の無実を証明するため行動する。
万堺同修會の参加者で、かつての過ちに悔いを感じる。
邃無端(すいむたん)
墨傾池の友人、單鋒罪者の件で容疑をかけられ、儒門で囚われの身となる。
論侠行道
(ろんきょうこうどう)
平和を守るべく、武林各地の豪傑たちを集めて結成した新しい組織。
精霊天下と幽界などの中原侵攻を阻止するために行動する。
東門玄德(とうもんげんとく)
論侠行道の創立者にして盟主。
その姿は万堺同修會の道教掌門・崇玉旨に似ているが、赤の他人らしい。
古騁逸(こていいつ)
東武林にある橫嶽城の城主、刀の使い手。古原争霸の参加者の一人・醉古夫の友人である。
杜傷懷(としょうかい)
東武林出身。停雲山莊の主にして凄腕の剣客。任平生の友人でもある。
中原正道
素還真から始め、前作まで「不動城」に所属した人々。
武林の平和を陰から支えてきたが、「不動城」解散後、次々と武林から引退した。
主人公である素還真の化身。仙脚に登り、元の姿に戻るが、その後行方不明。
刀狂劍痴の通称で知られる剣客。亂世狂刀とともに引退した。
北武林の暴れん坊。金蛾人を倒した後、葉小釵とともに引退した。
魔界出身の剣術の達人、幽界で復活を果たす。紆余曲折を経ったのち、弟子たちとともに引退した。
地冥勢力
地冥に属する部下たち。
紫燁疾邪(しようしっじゃ)
作品の後半から登場。
前作で死んだはずの邪天子が地冥の力によって復活した姿。
マスクを外して若返ったが、性格は相変わらず掴み所が無い。
孤星淚の幼馴染にしてライバル。槍の使い手。
殷墟帝少(いんきょていしょう)
作品の終盤から登場。
とある少年が地冥の力によって改造した姿。
圓公子の漂浮手を極めており、精霊を制御する力を持つ。
武林を憎んでおり、全武林に復讐しようとする。
鬼麒主
(ききしゅ)
作品の後半から登場。
天問碑の裏に潜む人物、白い仮面をかぶっている陰険な策士。
かつて血河戦役という戦いを引き起こした陰謀家。
劍咫尺(けんしせき)
寡黙で謎だらけの剣客。その剣は普段自身の胸元に刺さっている。
單鋒劍の使い手で、その剣術の腕から單鋒罪者と呼ばれる。
恨吾峰(こんごほう)
啟示國度の英雄、凄腕の刀法を持つ一匹狼。祖国の制度を作った後、国から出た伝説の人物。
何らかの理由で本覺禪林の巨大仏像を守っているが……。
その他
北域伝説の刀客。中原観光ではぐれた娘を探すべく、武林の戦乱に巻き込まれる。
新しい相棒・劍隨風ができ、彼に有名人になる方法を教え、ともに行動する。ギャグシーンは健在。
劍隨風(けんずいふう)
武林で遊歴する剣客。単純で大雑把な性格だが、時に驚きの推理力を発揮する。
蝴蝶君と出会い、彼に有名人になる方法を学ぶ。ギャグシーンではボケ役。
古小月(こしょうげつ)
赤いドレスを着た聡明な少女、幾度となく黿無極とその家族を助けた。その正体は蝴蝶君の娘。
黿無極(げんむきょく)
古原争霸の開催者・圓公子の本来の姿。前作で患天常との最終決戦で元の姿に戻り、廃人になる。
家族を守るため、精いっぱい生きることを決心したが……。
用語
夸幻之父(こげんのほ)
謎の生物。その性格は狡猾かつ残虐。一人称は「卬(ごう)」。
霊体の時は巨大なオークのような姿で、人型の状態は白髪の壮年に見える。
復讐のため、前作で圓公子を利用して古原争霸を開催させ、山海奇觀をめぐる各勢力の闘争をさせた。
その行為とほか数知れぬ悪行により、皆に非難され攻められることになる。
簡単に言えば前作の黒幕である。
人の容貌を変化する能力を持つ。その能力で圓公子と天織主の姿を変化した。
名前の由来はおそらく中国神話の夸父。
啟示國度(けいじこくど)
武林より西に存在する国。前作の古原争霸の参加者である聖君士の祖国。
聖君士の登場により、啟示國度に関連する人たちは次々と登場する。
登場人物の衣装や容姿から見ると、モチーフはおそらく中東の国々。
天地人三乘(てんちじんさんじょう)
正式名称は「天地人玄黃三乘」。「三乘」と略称することもある。
苦境の三界(天界、人界、冥界)それぞれの秩序を維持する役割を持つ三人。天跡は天界、人覺は人界、地冥は冥界を担当している。天跡が地冥と対立しているため、三人の間で闘争が始まろうとしていた。
精幽大戦(せいゆうたいせん)
かつて精霊天下と幽界が戦った大戦。精霊たちと幽界の因縁はここから始まった。
精霊天下の中では七つの種族が存在するが、参戦したのは狩宇天脈、禁城血脈、猂野獣脈と錻鍠玄脈の四つの種族である。
激戦の後、双方は甚だしい被害を受けた。幽界が封印状態になり、精霊天下も組織体制が崩れる。一部の精霊たちは自身を封印し、残された各種族の権力者たちも姿を消した。
現在の苦境では、幽界の封印が解き放たれ、精霊天下の権力者たちも一部復帰した。
これにより、二大勢力の新たな戦いが幕を開こうとしている。
血闇源頭(けつあんげんとう)
地冥の称号の一つにして、彼から与えた強い闇の力。
地冥が一部の精霊たちにこの力を植えつけたことで、凶暴かつ好戦的な存在となった。
その影響で精幽大戦が引き起こされた。今でも一部の精霊はこの闇の力を使いこなせる。
浩星探龍(こうせいたんりゅう)
かつて精幽大戦の頃に存在した人類の少年。平和を守るため各地に奔走する希望の星。
逆神暘が敗れた後、精霊天下の獣王に調停しようとした途端、武林から姿を消した。
何者かによって夸幻之父に変化させてしまったという……。
後半のオープニングにも登場しており、夸幻之父の前身とされる。