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概要編集

「高等遊民」とは、日本で明治時代後期から流行した言葉。大学等の高等教育機関教育を受け卒業しながらも、経済的に不自由がないため、官吏会社員などになって労働に従事することなく、読書や学術研究などをして過ごしていた人のこと。


関連人物編集

  • 永井荷風:エリート官僚の長男としてアメリカ合衆国やフランスに留学するも、江戸文化西洋デカダンに憧れドロップアウト。明治末期の高等遊民のカリスマ的存在だった。永井本人は東京帝大などを出ておらず、また若い頃から慶應義塾大学教授を務めており、長期間にわたり無職であったことはない。
  • 牧野富太郎:学歴は小学校中退で高等教育機関は卒業していないが、高等遊民のはしりのような人物。作り酒屋の跡取りであったが就職もせず植物学研究にあまりにも財産を使ったために実家から追放される。ついに東京帝大講師になったものの教授にはなれず、経済観念のなさと多くの子供がいたため膨大な借金があった。
  • 南方熊楠:英国留学から帰国後も学術機関などに就職せず、知識や研究成果を飯の種にしなかったので収入がなく、作り酒屋を経営していた弟に養われながら暮らしていた。

関連作品編集

「高等遊民」を取り扱った小説編集

夏目漱石それから』…定職に就かず、毎月1回、本家にもらいに行く金で裕福な生活を送る長井代助が、友人平岡常次郎の妻である三千代との禁断の恋(不倫)により父と兄夫婦に絶縁され、職を探し三千代と生きる決意をするまでを描く。


「高等遊民」を取り扱ったドラマ編集

デート~恋とはどんなものかしら~…自称「高等遊民」の無職・谷口巧が出てくる。

関連タグ編集

ニート 高学歴 無職

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