概要
1992年に日本テレネットから発売されたメガCD用アドベンチャーゲームである。
古きよき時代の魔法少女アニメを意識しゲーム演出が特徴で、オープニング、アイキャッチ、エンディングといった演出はもちろん、ストーリーの大筋もそのまま魔法少女アニメのノリと作風を踏襲している。
主人公に山本百合子、イザベラに久川綾が声優を担当、若本規夫、小林清志など、主役から端役に至るまで豪華声優陣で固められている。
主人公は魔法の国の少女「リップ」。
次期女王候補として人間界(地球)にやってきて、ライバルのイザベラと次期女王の座をかけて争うことになる。
どちらかと言えば、というか今で言えば完全にギャルゲーの範疇に入るゲームで、会話シーンで選択肢のみならず主人公の感情も合わせて選ぶというシステムの新鮮さ等、先駆作としてみるべきところはある。
一方、操作性が悪く無意味に広いマップを毎回長々と歩かされるなど、難も見られるものの、当時、硬派を自称したメガドライバーの間でも評価は低くなく、今でこそ珍しくもなんともない「アニメ風ゲーム」の走りとなった作品である。
その後
PCエンジン用に移植が進められ、新ヒロインなども登場し完成に近い出来だったが、諸事情で発売は断念されている。
その後、日本テレネットの経営不振により『夢幻戦士ヴァリス』と共にアダルトゲームブランドに版権が売り渡され、2008年3月28日にWaffleから『魔法の少女シルキーリップ 三人の女王候補』が発売された。
開発中止となったPCエンジンを基にリメイクした『少女編』とアダルトゲーム版オリジナルの『大人編』の二部構成となっている。
なお、オリジナル版の開発スタッフは一切関わっていない。また、原典が『ヴァリス』ほどの人気が無かった為か不買運動は起きなかった。
そして時は流れ、2022年10月27日発売予定のメガドライブミニ2にオリジナル版が収録されることが明らかになった。⇒メガドラミニ2公式サイト内作品紹介