概要
邪神ツクヨミが生きた金属から作り上げた人型機動兵器魔空戦神の一体。灰色の埴輪を彷彿させる姿をしている。
惑星イズモの都市ミズホを破壊するために送り込まれ、ヨミの国へと向かっていたが惑星イズモのコア、星の魂の力によってパイロットを失い、ヤクモ村近辺の岩山の中にうずもれていた。
本来はツクヨミ陣営の魔空戦士ミカヅチの機体となるはずだったが、偶然これを発見したヤマトタケルが起動させた事で彼の機体となった。
基本的には胸部のコックピットで操縦するが、ある程度は自らの意思を持っており、自分で動く事もある。また外部からタケルの笛の音色を聴かせる事で遠隔操作する事も可能。
一応はタケル以外の人間にも操縦は可能で、第10、11話ではキリオミ、第15、32話ではオト・タチバナが操縦した。
他の魔空戦神と同じく体内にヤマタノオロチの一部であるオロチダマがあり、このオロチダマの影響で内部にはヤマタノオロチの邪悪な意思が封印されており、起動当初はタケルの怒りの感情に反応するばかりでヤクモ村の畑を焼き払うなど暴走を繰り返していた。
だがそれと同時にタケルの善き心によって邪悪な意思は封じ込められ、ミカヅチの干渉を拒み続けた。第二形態に進化した時に溺れて死にかけていたタケルを救うために秘められた力を解放。結果オロチダマが体外に抜けたため、名実ともにタケルの相棒となる。
ツクヨミの魔空戦神とは異なり永い眠りについていたため唯一第一形態の状態で発見されたが、物語中盤で繭を作る事で第二形態に、OVAでは第三形態へと進化した。
ヨミの国での一件で邪悪な心は完全に消え去った事でタケルと一体となり、三種の神器をそろえたタケルと共に光の巨人(シルエットが後の第三形態を彷彿とさせるため、この時のスサノオは一時的に第三形態相当の力を引き出していたと考えられる)を生み出し、ツクヨミとヤマタノオロチを撃滅した。
戦いが終わった後はヤクモ村の祠の中に封印されたが、ツクヨミの復活とシュラノオ襲来に伴いタケルによって封印を解かれる。しかし、シュラノオに片腕を斬り落とされるなど終始圧倒されてしまい、湖の中に沈んでしまったが、龍の揺り篭の力で第三形態に進化。
攫われたオト救出のためシュラノオや合体魔空戦神と戦い、タケルとオトを脱出させるとシュラノオを動かすミカヅチの魂と共にツクヨミを道連れに太陽へ飛び込み消滅した。
武装
- カイザーナックル
前腕部の手甲で拳を包み込み、相手を殴りつける。
オープニング映像では光線を発射していた。
- 火炎放射
胸部の球体にエネルギーを集中し、火炎として放出する。
- レーザー光線
肩のビーム砲から発射するレーザー。
- 草薙の剣
衛星軌道上から飛来した巨大な刀。普段は鞘の中に納められ、背中に背負っている。
- 水鏡の盾
適当な武器としてガラクタの中から見つけた鉄板が変化した盾。相手の攻撃を跳ね返せる。
非使用時は腕と一体化している。
設定では指先からクローを展開する能力もあるが、劇中では使われていない。
各形態
第一形態
全長15m。発見された当時の姿で、他の魔空戦神より一回り程小さい。
タケルがまだ操縦に不慣れだった事と、まだ邪悪な心を持っていたため苦戦、暴走が目立った。
第二形態
全長20m。浮島で繭を作り、脱皮した姿。
金色の装甲が追加された派手な姿となり、サイズも一回り大きい。
他の魔空戦神はこの段階で飛行可能になる機体が多いが、本機は背中にシャッター式のスラスターが設置されてはいるが、まだ飛行は出来ない(ただし、一部書籍で飛行可能という記述があったり、劇中でも背中から倒れそうになった時に逆噴射して転倒を防いだり、ジャンプの際に噴射する描写があった)。進化した直後にオロチダマが抜け落ち、ガイオウへと取り込まれた。
テレビ版では最後までこの状態で闘った。
第三形態
全長30m。OVA版で登場したが、テレビ版にも最終回にて光り輝く幻影で登場している。
赤紫色の甲冑に身を包んだ古代の戦士のような姿となり、ここでようやく飛行可能となる。
超魔空戦神スサノオ(本編未登場)
テレビ版が打ち切りにならなかったら、アマノシラトリと合体し、超魔空戦神スサノオへとパワーアップする筈だった。恐らくその時点で第三形態へ変化した物と思われる。
アマノシラトリがガイオウに付いたのは全くの皮肉といえる。
立体物
放送当時、バンダイから「成長変形魔空戦神シリーズ」としてDX玩具が発売。
成長変形の名の通り、第一形態に当たる素体の各部位を伸ばし、アーマーを装着する事で第二形態に進化させる事が出来た。シリーズの打ち切りにより、この「魔空戦神シリーズ」はスサノオとタマノオの二点のみの発売となった。
その他はソフビ人形が発売された程度。
2023年にグッドスマイルカンパニーのプラモデルブランド『MODEROID』から第二形態が発売されることが発表された。