「31000系」という系列は現在のところ南海電気鉄道でしか使用されていない。
概要
南海電気鉄道高野線の特急「りんかん」の8両編成運用が2000年12月に始まるのに合わせて、1999年3月に東急車輛製造で4両編成1本のみが製造された。車体長17mのズームカーである事から、2000年代後半には特急「こうや」の増発も出来るようになった。また、当時は30000系が更新の時期を迎えていたことから、改修中の予備編成も兼ねている。
外観は11000系と似ているが、特急列車の愛称を表示する幕の位置が変更、また8両運用に備えて前面は貫通形とされており、11000系・更新後の30000系との連結に対応する。11000系との併結時は幌をつないで貫通編成とすることができる(これに合わせ11000系も対応する改修が行われた)。
特急「こうや」用30000系と共通運用になる事が当初から決まっていたため、制御方式は抵抗制御。台車は新製したが、製造コストを抑えるために機器類はズームカー・21000系の廃車発生品を流用している(※使用していた機器類は1973年の直流600V→1500V昇圧に際し22000系と共通化したもの)。
運用
昼間は特急「こうや」、朝と夜・通勤時間帯は特急「りんかん」の運用を担当する。
なお、泉北高速鉄道線内は車体長20mの車両しか入線しない取り決めが(事実上)あるため、特急「泉北ライナー」の運用実績はない。