もしも… もしもアナタの周りにいる人間。
それも親しい間柄の人間…
家族・恋人・友人…
が、殺人鬼だったとき、アナタはどうしますか?
概要
2001年に公開されたフリーゲーム。製作者は焼城ユブ氏。RPGツクール2000で作製され、インターネットコンテストパークにて2001年3月の投稿作品の中で銀賞を受賞している。
修学旅行でバス事故に遭った高校生一行に焦点を当て、避難先の屋敷(洋館)で巻き込まれた事件からの脱出を目指しながら屋敷の謎に迫る様を描くホラーサバイバルRPG。
異形の生物がはびこる建物の探索に加え、弾薬や回復薬の管理などサバイバル要素に重きが置かれている。戦闘はフロントビューのコマンド式で進行する。
作者は製作時に影響を受けた作品として小説『バトルロワイアル』やツクール製フリーゲーム『囚人へのペル・エム・フル』『コープスパーティー』を挙げており、加えて当時人気を博したゲーム『バイオハザード』を含め各作品の要素が随所に散りばめられている。
例として
- 主役が高校生
- 銃やナイフで戦う
- 敵は生物兵器
- 罠や拷問器具によるスプラッター描写
- 選択を誤ると仲間が犠牲になる
など。
登場人物
主人公一行はいずれも16~17歳(旧公式ページより)。学年は明示されていないが、年齢から高校2年生と思われる。
主人公
- 赤橋圭介(あかはし けいすけ)
今作の主人公。
普通の高校生であり、非現実的な事件や屋敷の凄惨な光景に恐怖を抱きながらも、生存者を率いる立場として行動していく。
プレイヤーの選択次第で、怪我人を厚く手当てする or 放置する、自分勝手な者に対して寄り添う or 冷酷に突き放すなど言動は大きく変わる。
クラスメイトの月絵に想いを寄せており、彼女に対しては丁寧な言葉で接し、クラスの女子の中で唯一「さん」付けで呼んでいる。
クラスメイト
男性
- 七瀬隆也(ななせ たかや)
圭介の親友。作者曰く、真の主人公。
明るく気配りのできるお調子者。手先が器用で、圭介が直せもしないのに月絵の壊れたペンダントを預かった際は、代わりに修理を買って出ている。最近は喉がよく乾くため、ジュースを頻繁に飲んでいる。
バス事故後は率先して生存者の状況を見て回ったり指示を出す、屋敷を発見した際に中から出てきた安住へ状況説明するなど、リーダーシップを発揮している。
物語の序盤で圭介らと引き離されて単独行動を余儀なくされ、彼視点で操作するパートも多い。物語の謎と深く関わる重要人物でもある。
- 朝茅裕太(あさがや ゆうた)
圭介や隆也の親友。
普段は明るく振る舞いよく喋るが、一度落ち込むとなかなか立ち直れず、暗く口数の少ない性格へと変貌する。
ゲームが好きで、よく圭介と一緒に遊んでいる。他にも人には言えない趣味を密かに持っており、とある場面ではそれがきっかけで隆也の安否に関する情報を共有するが、引き換えに仲間内での立場が揺らいでしまう。
圭介同様に月絵へ想いを寄せており、彼女を心配する素振りを見せる。しかしそれが行き過ぎるあまり、同行メンバーとの和を乱してしまう場面もある。
- 飯田信彦(いいだ のぶひこ)
金髪の不良少年。
誰に対しても口が悪く、タバコを吸うためのライターが無いと気付くなり物に当たるなど粗暴かつ攻撃的な言動が目立つ。圭介曰く「絶対に関わりたくないヤツの1人」。
しかし、圭介が勝ち目のない状況で長田に掴みかかろうとした際に力ずくで制止するなど、判断能力は優れている。
物語上で積極的に圭介に協力するわけではないが、戦闘能力は比較的高いためパーティーに入れるのもアリ。
- 神崎栄次(かんざき えいじ)
強面で無口な文武両道の優等生。
いつも一人でいるため、圭介からは「何を考えてるのかわからない」と評されている。
異常事態の中でも驚異的な冷静さを保ち、要所要所で圭介にアドバイスをくれたり、時には単独行動で情報を持ち帰るなど行動力も見せる。
ルート分岐によっては彼の真相が垣間見える場合もある。
- 田中勉(たなか つとむ)
デブ。
見た目通り大食いで、落ち着きがない。ついでに生存ルートもない。
避難先の屋敷で振る舞われた夕食の場にて、考え事をして食事に手を付けない圭介の分を横取りしたところ、毒が盛られており苦しんだ末に死亡する。この事件が発端となり、物語は本格的に動き始める。
女性
- 鈴木月絵(すずき つきえ)
圭介が想いを寄せる女子。
誰に対しても優しく接し、仲間を心配する。物語が終盤に差し掛かる頃には探索メンバーに立候補するなど行動的な一面も見せる。
自身が敵に襲われた際は大きな悲鳴を上げたが、敵が去った後に「悲しそうな目・・・してたよ。」と相手の境遇を気に掛ける様子も見せた。
- 前沢智(まえさわ とも)
クラスのムードメーカー的存在。
圭介からは「クラスの女子では一番話しやすい」と評され、お互いに下の名前で呼び合う仲。
バス事故直後は場違いなほどの明るさで皆を励まそうと努めるも、田中の死後は恐怖が上回ったためか明るさは控えめとなる。
裕太の事が気になるらしく、彼が探索に立候補した際は慌てて自分も名乗りを上げている。
暗所恐怖症。
- 冴島アイリーン(さえじま あいりーん)
1ヶ月前に転校してきた元アメリカ人(作中ではすでに帰化しており日本国籍)。
ぎこちない日本語ながらクラスメイトとコミュニケーションは取れており、大人しく心優しい性格を持つ。キリスト教徒であり、神様の存在を信じてお祈りをしたり、銀色の十字架を首に下げている。
バス事故の生存者の中で最も重症だったため、ストーリー上はほぼ待機役である(一応パーティーに組み込むことは可能)。
- 新島暁子(にいじま あきこ)
不良女子。
圭介曰く「いわゆるしきりや(仕切り屋)ってヤツ」。
乱暴な性格で化粧は濃く、いつも偉そうな態度を取っている。自分本位な面もあり、屋敷の玄関の鍵が開いているのを発見した際には、屋外の安全確認もせず他のメンバーを置き去りにして自分だけ一目散に脱走しようとした。
亜美に対しても普段からきつい言動で接しているが暁子にとって特別な存在のようで、上記の脱走未遂時は半狂乱で聞く耳を持たない状態に陥っていたものの彼女の説得だけには心を開き、落ち着きを取り戻している。
- 石原亜美(いしはら あみ)
暁子の小学校からの幼馴染。
大人しく暗い性格で、暁子によく怒鳴られながらも常に彼女と一緒にいようとする。
ただし暁子に100%依存しているわけではなく、隆也が咄嗟に行動力を発揮した際は彼に僅かな恋心を抱く一面を見せる。
極限状態の中で暁子の存在が心の支えとなっているため、支えを失った場合は…。
屋敷の人物
- 安住(あずみ)
主人公たちがたどり着いた屋敷に勤めるメイド。
不気味な片言で話すが、一応の意思疎通は可能。長田による「ゲーム」開始後は屋敷の掃除に勤しみ、遭遇しても圭介らに危害を加えることも、興味を示すこともない。
物語が進むにつれ、このような人格になった理由が明かされていく。
- 長田幸三(おさだ こうぞう)
屋敷の主であり、生物実験を主導する黒幕。
田中の死でパニックに陥る圭介らの前に姿を現し、屋敷からの脱出をゲームに見立てたうえで自身を「ラスボス」と称し、生きて屋敷を出たければ倒しに来るよう挑発する。
関連タグ
外部リンク
※いずれもリンク切れのためウェブアーカイブを記載する。
作者のHP
登場人物の紹介ページ ※ネタバレ注意
ダウンロード先
以下2つのリンクからダウンロード可能。内容は同一。