概要
声:北原沙弥香
シーズン1第26話でマリネットのクラスに転校して来たイタリア人の少女。
容姿
黄緑色の瞳を持つ釣り目の褐色肌で、横髪の毛先と長く伸ばした後ろ髪の毛先の先端をそれぞれ結った茶髪が特徴的。
グレーに白いドット柄のロンパースの上に鮮やかなオレンジ色のジャケットを着ており、ローアンバーのタイツと茶色いブーツを履いている。右手首には三つの異なる柄のミサンガを付けている。
初登場から狐の尻尾の形をしたネックレスを身に付けていた。
人物
友人思いの優しい性格で、レディバグに助けてもらったり、ハリウッド監督に大学推薦してもらったり、更には王族やロックスターと交友があったりと華やかなエピソードをいくつも持ち、周囲の人間によく語っている。
しかしそれらは全て嘘。
本来の彼女は狡猾かつ卑怯な性格をしており、発言のほとんどが嘘で塗り固められている。言葉巧みに嘘を並べるが、クラスメイトはリラの言葉を完全に信じ込み、憧れの眼差しを向ける者もいる。受けたくない授業は咄嗟に「昔○○(毎度相手が変わる)を助けた時に受けた傷が痛む」などの仮病エピソードをでっち上げサボっている。
いずれものホラ話も『有名人と親しい自分』が主軸になっており、アドリアンや彼の父親であるガブリエル・アグレストに言い寄るのは嘘を本当にしたいのかもしれない。
本性を見抜いたマリネットが親友のアルヤに証言しても「アドリアンを取られそうだから嫉妬してるだけ」と聞く耳を持たない。そんな彼女を快く思っておらず、マリネットがアドリアンに近づこうとする度に何かしらの邪魔をしマリネットを悪人にしようと企む。
シーズン5ではモナークと協力関係になる。
家族構成
全5シリーズを通し、リラの母親は三人登場している。
- 一人目:イタリア大使のロッシ夫人。リラの性が本当であるなら、彼女が実母。
- 二人目:シーズン5第124話。リラの電話相手として登場(姿は未登場で名前は不明)。彼女の「アフリカで絶滅危惧種の動物を助けている」という嘘を素直に信じていた。
- 三人目:同じく第124話で二人目の母親との通話終了後に登場(名前は不明)。聴覚障害者のようで、リラとは手話でコミニュケーションを取っていた。リラ曰く、二人は最近再会したばかりとのこと。
しかしいずれの母親でも、父親は一度も登場しておらず、兄弟といった歳の近い家族の存在も不明。
スーパーヴィラン
- ヴォルピーナ (Volpina)
シーズン1第26話で登場。
転校早々アドリアンに言い寄り「レディバグと親しいから話をしてあげる」「自分は狐のスーパーヒーロー」などとアプローチを掛けたが、当のレディバグ本人が現れ(マリネットが盗み聞きしていた)、嘘を暴かれ大恥をかかされてしまった。これが原因で狐のスーパーヒーローヴォルピーナへとアクマタイズされ、レディバグとシャノワールの連携を掻き乱した。武器のフルートで幻影を見せる力があり、本来の狐のミラキュラスの力と同じである。
最終的にレディバグからの謝罪を貰うものの、恨みが晴れることはなかった。
これを機にマリネットへ恨みを持つようになる。
- カメレオン (Chameleon)
シーズン3第53話で登場。
久しぶりにリラの再登場。
キスした相手に姿を変える力を持つ。キスされた相手は強制的に眠らされてしまう。
- ホウクサー (Hoaxer)
シーズン5第124話で登場。
ガブリエルがデザインした指輪型端末機器『アライアンス』のアバターにアドリアンと共に採用され、しばらくの間はそのことをネタに、学校以外でもちやほやされる日々を送っていたが、ガブリエルの計画により、報告も無くリラだけ外された(後釜はカガミ)。すぐさまガブリエルに抗議するが「何でもない存在のままでいればいい」と冷たく突き放されてしまった。
翌日、レポートで不正を働いたクロエを利用し、アドリアンとの恋で浮かれクラス委員として皆を裏切っているとマリネットを決めつけ、替わりにクロエと共にクラス委員に立候補する(リラは「自分がいない時の選挙は民主的でない」と言うが、そもそも選挙当時リラは在籍していない)。しかし直前で辞退、アライアンスのアバターを外されたことやマリネットに愚か者と言われたことにひどく傷ついてトイレへ逃げ込み、マリネットに復讐する為アクマを誘き出す。憎しみのターゲットが自分でないことに安堵したモナークは、リラをホウクサーへとアクマタイズした。
アライアンスから狐のミラキュラスの力を借りている。パリ中のアライアンスを乗っ取り、使用者を意のままに操る力でマリネットを陥れようと暗躍した。
コスチュームはヴォルピーナを赤くした様な配色で、一部デザインが変更されている。
※『Hoax』は「でっち上げ」という意味。
関連タグ
ネタバレ注意!この先シーズン5のネタバレを含みます。
- シーズン5第125話
クロエと手を組んで新たにクラス委員となり(クロエは副委員)、前のクラス委員であるマリネットから引き継いでクラスの進路希望調査票を回収する。しかしそれらを提出せずシュレッダーに掛け、拒絶するサブリナを脅し、クラスメイト全員の筆跡を真似させて嘘の進路希望を作成させた。
後日、自分たちの希望とは全く異なる進路(記者を夢見るアルヤが眼鏡職人、葬儀屋になりたいジュレカは留年希望など)にクラス中が混乱する中、どういうことかと聞かれたリラは、マリネットから調査票を貰っただけだから知らないとしらを切る。その証拠にマリネットの進路のみ変更されていなかった。即座にリラとクロエはマリネットに罪を擦り付け犯人だと責めるが、彼女のそんな技術はないという言葉を合図に、サブリナが自白する。リラはいつもの話術で犯人を誘導しようとしたが、堪えかねたサブリナが二人に無理矢理書かされたと証言する。
リラは広い心で(マリネットが全て悪いとして)サブリナを許そうとしたが、教室を飛び出し階段下の仮設トイレに逃げ込られる。リラとクロエは後を追い、鍵を掛け逃げ場を塞ぐ。
「あなたが言ってる証拠って何のこと?録音データ?動画?別に平気よ。また嘘をついて皆を騙すだけだから」
リラは、以前階段から突き落とされた犯人をマリネットに仕立て上げたことや、地球の裏側に行って学校にいけないことなど、自分の言葉は皆信じると語る。
「だからあなたのお父さんと話して、あなたを刑務所に入れさせるのも簡単なの。そうしてもいいのよ?あなたが証拠を渡さないっていうなら」
しかしここで状況は一転。
なんとこれはサブリナが仕掛けた罠。先程のリラの脅迫をクラスメイト全員と教師陣、更にはダモクレス校長までもが見ていたのだ。
実は限界を感じたサブリナが二人について密かにマリネットに相談していた。そこでマリネットは故障と称してわざと学校のトイレを封鎖、階段下に設置された仮設トイレの鏡をスイッチ一つで切り替えられるマジックミラーにすり替え、マイクまでこっそり仕込んでいた。
校長は二人の退学処分を言い渡すが、クロエ(というより父親の市長)の特権で、処分を取り消され、進路希望のやり直しも却下される。不甲斐無さを痛感する校長に近づくアクマを遠ざけるため校長室から出だされる。腹を立てるクロエを余所に、リラはそのまま学校を去っていった。
その後、アクマを撥ね退けた校長により改めてリラの退学が決まった。
事件解決後、クロエに匿名で電話がかかる。
「戦いは始まったばかり。準備して」
その言葉と同時にその人物はカツラの様なものを脱ぎ、ゴミ箱に捨てた。電話を切り、歩みを止めると、遠くからセリーズという名を呼ぶ声。それに返事をしたのは、ベリーショートで服と瞳の色が変わったリラだった。驚くべきことに、リラはセリーズ (Cerise Blanca)と名乗って他校にも籍を置いていたのだ。こちらでも彼女は多忙な女優として通しているようだ。
- 第127話
新パリ市長として猛威を振るうクロエはモナークと手を組み、亀のミラキュラスの力でレディバグとシャノワールをプロテクションの中に閉じ込めた。中で変身が解けそうな二人を見たレジスタンスがクロエ率いるロボットポリスに立ち向かい、辺り一帯は騒ぎが起こる。
その場にいたガブリエルとツルギは避難するが、その際にツルギはノートパソコンを落としてしまう。これを見逃さないリラもといセリーズはどさくさに紛れてノートパソコンを盗み出した。
- シーズン5第130話
アグレスト邸でバグノワールとモナークが戦う最中、第127話で盗んだノートパソコンを使用し邸宅のセキュリティを難なく解除、侵入に成功した。
エピローグにて、新たな学校の準備中と思しきダモクレス校長に匿名で電話をし、入学の許可を取る。セリーズのその胸には、蝶のミラキュラスが。しかし電話を切るや否や、隠れ家に青白い電流が走り、付近の物が不気味に揺れ、セリーズは……。