MSXマガジン
えむえすえっくすまがじん
1983年創刊、1984年より定期刊行開始。MSXパソコンの規格展開元であったアスキーが自ら刊行した専門誌であり、MSXパソコン専門誌としては最も古い。
ゲームソフトなどエンターティメント系の記事は勿論であるが、その他にも本体に使用されている技術の活用方法の提案などを手広く手がけていた。また「コンピュータの匂いをさせない」というコンセプトも掲げていた。桜玉吉が長らくイラストレーター、及び「のんきな父さん」の執筆者として関わっていたことでも知られる。
後年、エンターティメント系の記事を重点とした専門誌が台頭して来たのに合わせ、本誌もエンターティメント系記事を大幅に増やすリニューアルを敢行している。メイン画像に上げた「べーしっ君」の連載もこの時期に始まったものである(LOGINからの移籍)。
同様に精力的にMSX関連の情報を発信していたMSX・FANがほぼエンターティメント系情報に特化していたのに対し、本誌は展開終盤においてもハードウェア仕様関係の情報なども手がけ、まさしく「規格展開元による情報誌」の姿勢を貫き続けた。その一つが、ソフトウェア開発を行いやすくするためのツールの発表であった。BASICコンパイラである「MSXべーしっ君」、またRPGコンストラクションツールとして「Dante」などを発表している(Danteは後に他機種に移植・改修され「RPGツクール」と呼ばれるようになった)。これらはソフトベンダーTAKERUでも販売されていた。
1992年5月、定期刊行終了。同年8月には「夏号」としてムック形態が1号刊行された。
その後長らく新規刊行は行われてない状態であったが、2002年冬になって、公式エミュレータであるMSX-PLAYerに関係する情報を中心に取り上げる形で「永久保存版」が刊行。2005年までにかけて計3号が刊行され、21世紀に発売された唯一のMSXパソコン専門誌(2015年8月現在)となった。