概要
その名前が表に出たのは、1987年に発売されたMSX版グラディウス2においてゲームROMに搭載されたことで、以降コナミが出したMSX用ソフトには標準で搭載されるようになる。種類的には波形メモリ音源にあたり(PCエンジンの標準音源と同様)、5音同時に鳴らすことが出来、MSXのPSGと合わせて8音同時に鳴らすことが可能となり、それまでの貧弱なMSXゲーム音楽の評判を覆す新音源となる(なお、後にMSXの標準FM音源となるFM-PACが登場したのはこの翌年)。
1988年に発売された「スナッチャー」はコナミのMSXソフトとしては珍しくフロッピーディスクソフトでの発売となったが、当時普及しつつあったFM音源に対応させるのではなく、ディスクとは別にSCC音源だけを搭載したカートリッジを付けて発売した。
最初「マイコンBASICマガジン」がこのSCC音源用の制御プログラムを発表しているが、お世辞にも初心者に優しい仕様ではなく、MML形式でSCCを使えるようにしたのは、「MSXマガジン」が自社で出したディスクマガジン上で発表した音楽プログラム「MuSICA」が最初で、これにより、PSG、FM音源と合わせて17音という当時としては他のどのPCの標準音源でも実現不可能だった音数での演奏を実現している。
正式名称は諸説あるが「MSXマガジン」掲載のコナミより提供された公式技術資料によれば「SOUND CREATIVE CHIP」とされている。
BGM集動画(50音順)
(ウィキペディア参照)
悪魔城ドラキュラ (アーケード版) (欧米:Haunted Castle)
音源:YM3812 + 007232(コナミPCM) + 051649(SCC)
F1スピリット(MSX)
王家の谷 エルギーザの封印(MSX)&(MSX2)
グラディウス(ディスク版)(MSX)
グラディウス2(MSX)
激突ペナントレース(MSX2)
激突ペナントレース2(MSX2)
ゴーファーの野望エピソードⅡ(MSX)
沙羅曼蛇(MSX)
シティボンバー(アーケード)
スペースマンボウ(MSX2)
つりっ子ペン太(アーケード キッズメダル機)
つるりんくん(MSX)・(アーケード プライズゲーム(MSX版移植))
にゃんにゃんパニック(アーケード)
パロディウス(MSX)
魂斗羅(MSX2)
ヘクシオン(アーケード)
メタルギア2 ソリッドスネーク(MSX2)
スナッチャー(SCC-I使用)(MSX2)
SDスナッチャー(MSX2、SCC-I使用)(MSX2)
関連動画
関連タグ
外部リンク
Making a die-shot based SCC core(ダイショットベースの SCC コアの作成)グーグル翻訳版
非対応ゲームでSCCを鳴らす方法
PSGとSCCのデータに互換性が有る事からPSGの代わりにSCCで音を出すという方法が考案されている。
PSG2SCC
国外のMSXユーザーが開発したBIOSに介入する事で、PSG用のデータをSCCに転送させるソフト。
MsxResourceCenter「PSG2SCC」Downloadページ
NandemoSCC
Tiny野郎 士が開発した海外ユーザーが作った『PSG2SCC』と同じコンセプトのソフト
なお、MSX2用ソフトは容量が大きすぎる為転送プログラムを設置出来るメモリ容量がMSX本体に無い為動作しないが、MSXturboRの場合は「DRAMモード」というBIOSの高速動作用の専用メモリ(RAM)領域が存在する為、そこにハックBIOSを転送する事でメガロムのMSX2版用ソフトも対応可能となっている。
又BIOSを経由せずに、PSGに直接指示を送るゲームに関しては共通規格使用に限ってだが、PSG受け取り口で待ち伏せし、そこからSCC
にコピーを転送して動作させる方法がとられている。(その為、独自の使用でPSGにデータを送るゲームソフトは監視外領域でやり取りしている為、動作対象外となっている)。尚、このモードで動作させているときは無駄な処理が発生してしまう為、処理落ちが起きてしまう可能性が有る。
なお、一部のゲームではプログラムがバグってしまい動作しない物も存在する。
※2023年2月25日に更新された『NandemoSCC v2.5』では、プリセット7『ROM,DISK問わず・FD9AHの割り込みフック(H.KEYI)を使っていないタイトルに有効』が追加され、3月5日に更新されたV3.0ではサブロムのフックも追加され更にクラッシュ回避と起動安定性が向上している。
なお、上の動画の「ハリーフォックス」はROM版でありながら、BOOTの設定をDISKに設定する事で、タイトル画面のクラッシュが起こらず動作する為、一部の特殊な処理を行うゲームはメディアと違うBOOT設定で動く可能性がる事が判明している。
追加された機能
- トーンはSCC音源を使用/ノイズはPSG音源を使う使い分けモード
- 内蔵FM音源を無効化できる(かもしれない)オプション
- 強制的に高速モード(R-800)で動作されるモード
- 割り込みフックを使って非turboRでもディスク版タイトルが動く(かもしれない)モード
- 設定時に音色チェック
(下の動画はNandemoSCC v2.5版のデモ動画)
- NandemoSccConverter
上記のNandemoSCCのプログラムを該当ロムイメージにインストールする専用支援ソフトWindows上で動作する。実質上のパッチ充てソフトの為エミュレータ上での動作させるか、MegaFlashROM等に焼き込む必要が有る。なお、初期設定をウインドウズ上で終わらせる為、NandemoSCCと違い毎回設定する必要が無くなっている。
MsxResourceCenter「NandemoSCC」フォーラムページ:グーグル翻訳版
『改造しようMSX「イース・イースII・イースIIIをSCCカートリッジに対応させよう」』
このパッチソフトは上記のNandemoSCCをイースⅠ・Ⅱ・Ⅲ専用にカスタムした特別仕様の物となっている。
専用ページの上半分にはNandemoSCCのFM音源版を使ったイースⅠ・Ⅱ・Ⅲ専用のFM音源仕様化パッチも存在する。
『改造しようMSX「イース・イースII・イースIIIをSCCカートリッジに対応させよう」』パッチDownloadページ(SCC版はFM版の下に有る)
「PSGtoSCCpatch」
上記のNandemoSCCを基に制作された22ソフトの専用SCC化パッチ集
MsxResourceCenter「PSGtoSCCpatch」Downloadページ:グーグル翻訳版
NandemoESECC
「NX Labs」(「Norix」氏)が制作した音源カートリッジ
名前の由来は、上記の「NandemoSCC」をヒントにカートリッジが開発された事から来ている。
MSX-BASICでSCCを動作させる為のプログラム
「NandemoSCC for BASIC」
上記のNandemoSCCのMSX-BASIC専用ソフト
SCCを差し込んでいるカートリッジスロットを検索する機能はついていない為スロット情報欄のプログラムを環境に合わせて書き換える必要がある。
(0:56以降がSCC音源仕様版(それまでは通常のPSG音源))
「NandemoSCC for MSX-BASIC」解説ページ
DM-SYSTEM2
GIGAMIXが開発したMSX-BASICプログラム開発支援ツール(ミドルウェア)
色々有る機能の拡張の内の一つにSCC用のドライバが用意されている。