概要
MSXで発売された『グラディウス』の続編。アーケード版およびMSX以外のハードの続編にあたる『グラディウスⅡ-GOFERの野望-』より前に発売された。読みはどちらも「グラディウスツー」となるのでややこしい(そのため、「ツー」と「に」で区別されることが多い)。またMSX版ではこれとは別に『グラディウスⅡ』の移植作として「ゴーファーの野望エピソードⅡ」が発売されており、区別する際は「MSX版」とつけた方が混乱を招かずにすむであろう。
『グラディウスリバース』はこれの前日譚となる。
なお、真の最終ステージに行くにはこれまで通ってきたステージを折り返す必要があるため(と言ってもスクロールが逆転するわけではなく、逆順のステージで二周目を行うこと)、一周自体が二周分のステージ数を突破しなければならないので長丁場になる。なお、携帯電話アプリ移植版は折り返すまでもなくそのまま真の最終ステージに行ける。
今作ではボス撃破後にボスのコアの位置に入ると内部ステージに突入して追加武装を入手する事が可能であり、武装のパワーアップができる。特にナパーム・アップレーザー・エクステンドレーザーは使える武器である。
発売時はMSX用の拡張音源である「SCC音源」が初搭載されるということで話題を博した。
ストーリー
第二次プラネット・ウォー「闇の女神戦」は、新鋭パイロット、ジェイムス・バートンの活躍により、バクテリアン撃退に成功した。この戦いによって、リークパワーは大いに注目を集め、民間をも巻き込んだ開発競争が激化していく。そのようなな状況の最中、宇宙科学庁に初のリーク人技術長官が誕生した。その技術長官の名前は「ヴェノム」。
ヴェノムの指揮の下、エネルギー効率を飛躍的に改善した「ハイパードライブシステムⅡ」が完成。宇宙技術庁は、この技術を使った最新鋭超時空戦闘機「メタリオン」の開発に着手した。しかし、帝国政府はヴェノムの就任に対して微かな疑惑を持ち始め、ヴェノム周辺の調査を密かに実施する。時を同じくして宇宙科学庁内部のリーク人とグラディウス人の間にも、不和の空気が流れ始めていた。止まらない不和の流れはやがて大々的な反感へと燃えさかるのだった。
グラディス暦6664年。
宇宙科学庁長官ヴェノム博士を始めとする10名のリーク人たちによって、グラディウス帝国に対するクーデターが勃発する。しかし、クーデターは皇帝ラーズ17世の手により鎮圧され、軍事裁判の判決を受けたヴェノム博士たちは惑星サードへと追放。クーデターの影響により政局は不安定に。翌6665年、凶弾により皇帝ラーズが暗殺され、政府の後継者争いにより政局は混迷の色を深め、事態は最悪の方向に向かっていく。この混乱に乗じて、ヴェノムたち10名のリーク人は、第三者の荷担により惑星サードから逃亡し、行方をくらました。
グラディウス暦6666年。
ネオ・スペースプラント7惑星からの通信が一斉に途絶えた。何者かによる侵略があったのだ。侵略の兆候は惑星グラディウス本星へと及ぶに至り、事態は更なる緊迫の度を増していく。軍部による必死な調査により、侵略者の正体が判明する。侵略者はヴェノム博士と9名のリーク人だった。彼は惑星サードに追放された後、バクテリアンの荷担を受け、惑星シンへ脱出。そこをベースとして構え、7つのスペースプラントを侵略。軍事要塞として手を加えていくと共に、惑星グラディウス本星に手を伸ばそうとしていたのだ。
バクテリアンは、グラディウス本星進行の実現を狙い、ヴェノムの野望に目をつけた。リーク人の能力を最大限に引き出すため、彼らに大掛かりなサイボーグ手術を施し、グラディウス侵略のための戦力をも与えたのだった。
帝国政府はこれに対抗するため、ビックバイパーのパイロットであり、リーク人でもあるジェイムス・バートンをパイロットに任命。まだシステムに不安材料が残る最新鋭超時空戦闘機メタリオンをもって対処にあたった。憎しみが憎みを生む。後に、「サイレント・ナイトメア事件」と呼ばれる戦争のはじまりであった。
余談
実は本作がないとMSX版沙羅曼蛇で真のエンディングが見れない。
と、いうのもMSXにはロムスロットが二つ用意されているものが多く、一つ目のスロットにメインとなるソフト、二つ目のスロットに別のソフトを入れておくと隠し要素が出るといった特典があった。グラディウス2にも別のコナミ作品のカセットを使うと自機が変化する隠し要素がある。
バーチャルコンソールでは設定で該当ソフトがある状態を再現できるようになっている。
追加武装は別に取らなくてもいいが、使いづらいものがあったり全部取るとパワーアップゲージが増えてミスした場合にパワーアップカプセルを大量消費しないと装備できなくなるため、ある程度は武器性能や取れるボスの事前知識が必要。
MSX版グラディウスシリーズではファンによるパッチが公開されており、『グラディウス2』もスムーススクロールパッチとボイスパック拡張ロムが公開されている。
また、ファイアーブラスターに当たり判定が無いのはバグだとされたが、プログラムの解析を行ったユーザーによると、意図的に当たり判定が無効にされた可能性が浮上している。その解析によるとレーザー系の最終装備としてベクトルレーザーを実装しようとした痕跡も出てきたとの事。
ファイヤーブラスター当たり判定復活&ベクトルレーザー標準装備化パッチ
また開発途中と思わしきバージョンのROMイメージもネット上に流れており、お蔵入りになったステージやボスキャラの存在を確認することができる。このバージョンではモアイステージならぬ「スフィンクスステージ」が存在しており、そのBGMはアーケード版グラⅡのギーガーステージのSCCバージョンとなっている(正確にはこっちが先でボツ曲がグラⅡに転用された形になる)。
X68000に移植版として「NEMESIS´90改」(開発:SPS)があるのだが、こちらはMSXよりも上の性能があるPCなのに不評だった。
不評の理由に、ニココメ情報によると本来の開発スタッフが開発資金を持ち逃げしたせいで格ゲーなどシューティングに無縁のチームが予算無しで開発させられたらしく、違和感だらけに成ってしまったとあるが・・・
実際はディスク1の隠しドキュメントファイルに記されている開発経緯によると「製作発表後から全く開発が進んでおらず、1991年7月の段階で1面すらできていなかったために開発自体も頓挫し、一旦無期延期する羽目になった。その後、別の社内開発者が引き継いだが当人にSTGの開発経験が全く無かったことから半ば無理やり(でっち上げに近い状態で)完成させた」旨が書かれている。
我慢出来なかったファンは、自ら修正パッチを作ったり、
目コピ移植をするなどした。
関連タグ
関連動画
(ボツ面集)
(マスターシステム移植動画(BIOS MSX用CBIOS(マスターシステムカスタム)・グラフィックSG-1000(MSX互換)モード・BGM FM音源(FM音源による疑似PSG・SCC))