概要
KONAMIより2003年9月に発売された、漫画・アニメ『テニスの王子様』を原作としたシミュレーションゲーム。対応はプレイステーション2。
オリジナルキャラクターの男子生徒あるいは女子生徒を主人公とした、部活シミュレーションゲームである。
女主人公の場合にのみ、恋愛アドベンチャーゲームの要素も含まれることとなる。
ゲームシステム
プレイヤーは部活・勉強・身嗜みみ・料理・休息のコマンドから1週間の予定を決め、パラメータをあげつつ中学1年生の1年間を過ごすこととなる。これらのコマンドは、休息以外は体調の数値を削りながら行い、体調が低くなりすぎると風邪をひいて1週間何も出来なくなることもある。
体調以外のパラメータはプレイヤーの好みで上げることとなるが、期末試験や料理当番のイベントで学力や料理の数値が低いと補習や食あたりイベントが発生してしまうため、プレイヤーは如何にバランスよくかつ効率的にパラメータを上げるかを要求される。
また、このゲームの特徴として、原作登場のキャラクターを攻略対象キャラとして、親密度を上げることが出来る。この対象校は作品が発売された2003年9月時点のものなので、青学・不動峰・山吹・聖ルドルフ・氷帝までとなっている。
なお、主人公は入部当初はパラメータに関係なくコネだけでレギュラー入りを果たすことが出来るが、テニスのパラメータが低いとすぐにレギュラー落ちさせられることとなる。女主人公では、その状態でエンディングを迎えることで攻略対象キャラから「お前の手料理が食べたい」とプロポーズされることとなる。
前作からの変更点
- 前作の女子主人公である小鷹那美が引き続きチームメイトとして登場。プレイヤーの性別に関わらず彼女に固定されるため、必然的に前作のライバルキャラである早川楓も男女問わず登場する。
- 男子主人公の場合、公式戦でもシングルスを選択できるようになった。
- 女子主人公の場合、各対戦校のミクスドパートナーとなるオリジナルキャラが追加された(不動峰は橘杏が、聖ルドルフは先述の早川楓がパートナーとなるため、追加キャラはなしとなる)。
- 対戦校として、先述の山吹・氷帝に加え、立海大附属も追加された。
- 前作は9月の全国大会あるいは新人戦までの育成だったが、今作では3月のJr.選抜までの育成となった。このため、レギュラー落ちしてなくても青学2年レギュラー(桃城武・海堂薫)の新部長イベントを見れるようになった。
- 必殺技に『前衛用必殺技』が追加された。
必殺技
本作には、「必殺技を、ほぼ必ずといっていいほど返球できない」という特徴がある(すなわち、「『必殺技を使う(使われる)』=『使った側に必ずポイントが入る』という構図ができている」)。
このシステムは前作の『SWEAT&TEARS』の頃から実装されており、ゲーム開始当初は主人公は必殺技を持っていないため、対戦相手が必殺技を使ってこないように祈りつつ、得点を稼ぐという戦法をとらざるを得なくなる。
しかし、攻略対象キャラとある程度練習を重ねると主人公自身も習得できるイベントが発生する。
その技は大きく分けて『前衛用必殺技』と『後衛用必殺技』の2種類あり、攻略対象キャラに応じてどちらかを習得することとなる。また、この他、1人で練習すること際にコーチをしてくれる許斐コーチや南次郎との練習回数が一定に達した場合にも『サービス系必殺技』を習得することが可能である。
前衛用必殺技
文字通り、ネット際に出ている前衛時にのみ発動できる。
モーションは、「回転しながらスマッシュを打つ」というもの。
弱点としては前衛じゃないと使えないため、この技を習得するとプレイヤーは『サーブ&ボレイヤー』のようにサーブを打つや否やネット際にダッシュして相手のロブ以外の球に備えるという戦法を十中八九強いられることとなる。
ちなみに、観月はじめから教わる技のみ、当初は「使用する度に主人公の体調が5%分低下する」というデメリットが存在しており、「親密度が一定値を超える」かつ「必殺技レベルをLv.2に上げる」ことで、彼から謝罪と同技の使用禁止のお願いを告げられるとともに、身体に負担のかからない打ち方に改良するイベントが発生する(これ以降は技名の末尾に『改』がつき、当然デメリットはなくなる)。
後衛用必殺技
文字通り、ベースライン側にいる後衛時にのみ発動できる。
モーションは、普通のショットと同じだが主人公の性別によって「バウンド後、直進する(男子主人公)」か「バウンド後、進行方向が反転する(女主人公)」かが変化する。
この技はサービスのリターンでも発動できるため、前衛用必殺技と比べて使い勝手は良い。
ちなみに、壇太一から教わる技のみ、特殊な軌道を描くようになっている。
サービス系必殺技
文字通り、サービス時に発動できる。
前述した必殺技の性質上、サービスエースが決定する。
必殺技返し
「必殺技のレベルをLv.4まで上げる」、「8月の合宿で不二から潜在能力として『天才』を覚醒させてもらう」などによって、必殺技を必殺技で返すことが可能となる(逆に言えば、これ以外でプレイヤーが必殺技を返球する術はない。そもそもジャックナイフや虎砲といった強襲系のみに限定され、燕返しやスカイハイスライスの『バウンドしない』といった妙技系には対応しない)。
また、余談だが、桃城・河村・樺地の3人は親密度が高い場合には「主人公をかばって代わりに返球する」というイベントが低確率で発生することがあり、このイベントが発生するとたとえ相手が必殺技を使用してきても返球することが可能となる(尤も、『相手が必殺技を使用』してきたタイミングで、『上記3人が主人公をかばう』というイベントが発生するのはごく稀ではあるが)。